商船三井、浮体式洋上風力開発のノルウェー企業に出資

商船三井、浮体式洋上風力開発のノルウェー企業に出資

サプライチェーン確立図る

商船三井は10月5日、浮体式洋上風力発電技術と浮体式洋上風力プロジェクトを開発するノルウェーのOdfjell Oceanwind(オドフェル・オーシャンウィンド)に出資すると発表した。具体的な出資額は開示していない。


ノルウェー・オスロで実施した出資契約の署名式。(左から7番目)商船三井 電力・風力エネルギー事業群 第二ユニット 林ユニット長(右から5番目)Odfjell Oceanwind Simen Lieungh Chairman of the Board、(右から4番目) 同社 Per Lund CEO(最高経営責任者)

オドフェルは北海を中心としたオフショア石油・ガス事業を通じて培った経験と実績を活かし、ノルウェーで浮体式洋上風力発電技術の開発を手掛けている。既に同社が取り組むプロジェクトで、Source Galileo、関西電力、Ingka Investmentと協業することを発表しており、今般の出資でオドフェルの成長を後押ししたい考え。

オドフェルの浮体設計技術「Deepsea」(ディープシー)は過酷な海象条件エリアを含む様々な海域で、いまだ世界で設置事例のない15MW以上の風車を設置可能な設計を実現。併せてDNV(註4) の認証を受けている数少ない浮体技術。

今後もノルウェー国内でのオフショア石油・ガス関連施設の電化案件や、同国の大型浮体式洋上風力案件などへ取り組む予定で、35年までに合計50GW以上のプロジェクトに採用されることを見込む。

オドフェルは各プロジェクト事業者と連携し、ノルウェー国内でのオフショア石油・ガス関連施設の電化案件や、同国の大型浮体式洋上風力案件などへ取り組む予定。商船三井は船会社としての知見を最大限活かし、浮体式洋上風力案件のサプライチェーン事業や周辺事業へのサポートを行うことで、オドフェルと共にノルウェーでの洋上風力発電事業の実現を図る。


オドフェルが開発する「Deepsea Star」の設置イメージ図(いずれも商船三井提供)

(藤原秀行)

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