ジェイテクトエレクトロニクスがカミナシの現場管理ソフトを製造ラインに導入、年間で紙書類を5万枚削減へ

ジェイテクトエレクトロニクスがカミナシの現場管理ソフトを製造ラインに導入、年間で紙書類を5万枚削減へ

担当者1人当たり月20時間の労働削減も期待

工場や店舗などの現場作業効率化とペーパーレス化をノーコードで実現できるソフトウエア「カミナシ」を展開しているスタートアップのカミナシは10月19日、トヨタ自動車系のジェイテクトグループで車載用電子機器やFA制御システムの製造・販売などを手掛けるジェイテクトエレクトロニクス(東京都小平市)が、カミナシのソフトを採用したと発表した。


(カミナシ提供)

ジェイテクトエレクトロニクスの年間製造点数は400万台に上る。ジェイテクトグループは「All for One Earth」を掲げ環境活動に取り組んでおり、ジェイテクトエレクトロニクスもカーボンニュートラル達成に向けた取り組みの強化や事業活動と一体化した環境マネジメントシステムの継続的改善を図っている。

その一環として、製造工程で記録や点検に利用している大量の紙帳票のデジタル化を目指しており、カミナシのソフト採用を決めた。

ジェイテクトエレクトロニクスは全製造ラインへカミナシを展開することで、年間約5万枚の紙を削減する計画。一部の製造ラインで「初物終物点検表」「製造設備点検表」「メンテナンスリスト」など5種類の帳票をデジタル化し、1ライン当たり月約100枚の紙削減の実績を上げている。導入から半年間で費用対効果が想定の1.5倍になっているという。

今後は、全製造ラインにカミナシを展開し、年間で約5万枚の紙削減を実現していく考え。

併せて、タブレット端末から必要な情報を容易に探せるようになり、紙書類を使っていた当時の手間が不要になったため、現場管理者1人当たりの労働時間が月約20時間減少。帳票管理と検索の工数も半分以下に減らせたという。

さらに、カミナシは多様な国籍の従業員も感覚的に操作可能になっているため、点検作業や引き継ぎに写真を活用することで、設備異常の正確な把握・効率的な情報共有も可能になり、設備異常などの正確な申し送りができるようになり、業務効率化を実現している。

(藤原秀行)

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