京大発ドローンスタートアップのメトロウェザー、シリーズAラウンドで総額1.5億円を追加調達

京大発ドローンスタートアップのメトロウェザー、シリーズAラウンドで総額1.5億円を追加調達

高性能風計測装置の開発体制強化、米国事業展開加速に充当

高性能な小型風計測装置「ドップラー・ライダー」を開発する京都大学発のスタートアップ、メトロウェザーは10月25日、シリーズA(会社創生期)のエクステンションラウンドとして、池田泉州キャピタル、岡三キャピタルパートナーズ、りそなキャピタル、京信ソーシャルキャピタルの金融機関系投資ファンド運営4社を引き受け先とする第三者割当増資を実施、総額1.5億円の資金調達を実施したと発表した。

シリーズAの累計調達額は12億円に到達した。

ドップラー・ライダーはドローンや空飛ぶクルマが安全・安心に運航・離発着するのに必須な情報の突風や乱気流をリアルタイムに可視化する。空気中に浮遊する微細なちりに、人体に無害な赤外線レーザーを照射し、その反射波を受信することで、半径10〜15km圏内の風向・風速を3次元で測定できる。メトロウェザーの技術は2021年、米航空宇宙局(NASA)が採用し、23年度からNASAのドローンテストフィールドに展開している。

調達した資金はドップラー・ライダーによる不審ドローンなどの物体検知への応用を中心としたユースケース拡大に対応するための開発体制強化やドローン市場の先行拡大が見込まれる米国事業展開加速のための体制拡充などに投じる予定。

金融機関グループ各社からの資本参画を契機として、地域金融機関などとの連携を一層推進し、財務基盤の強化を目的とした融資などの金融支援に加え、幅広い金融機関ネットワークを活用した協業の推進で事業展開を加速したいとの思惑もある。

(藤原秀行)※いずれもメトロウェザー提供

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