【現地取材・動画】オムロン、可搬重量650kgの構内物流向けロボット公開

【現地取材・動画】オムロン、可搬重量650kgの構内物流向けロボット公開

食品工場用機体のデモもお披露目

オムロンは11月1日、工場や倉庫の自動化技術を顧客に提案する専用拠点「AUTOMATION CENTER TOKYO POC LAB」(東京都品川区東品川)で、自社が取り扱っている搬送用のモバイルロボットなどの製品やソリューションをメディアに公開した。

搬送ロボットは、新たに今年7月発売した可搬重量が650kgのものをお披露目。自動化・省人化のニーズが高い工場の構内物流などで多様なニーズにより的確に対応できるよう努めていることをアピールした。

併せて、開発を手掛けている産業用ロボットや、人と一緒のエリアで作業することを前提とした協調ロボットのデモンストレーションも公開した。


可搬重量650kgの新タイプ

同社は超高速・超高精度の機械制御などで製造業の現場を革新する「i-Automation」のコンセプトを掲げ、製造業への先進ロボット導入を促進している。このうち、物流とも関係が深いモバイルロボットは荷物の搬送需要の変動に応じて柔軟に対応できることや、継続的に作業の効率改善・最適化を推し進めることなどをビジョンに設定、ラインアップの多様化を図っている。

この日は屋内資材搬送用のモバイルロボットとして、工場や物流施設で採用されている可搬重量が60~90kgのタイプや250kgのタイプ、自動車部品など重量物を動かせる1.5tのタイプに加え、今年7月に発売した中可搬重量域(650kg)のタイプ「LD-650」を公開した。

併せて、ロボットの管理システム「OMRON Fleet Manager(オムロン・フリート・マネージャー)」についても説明。1つのシステム上で、可搬重量が異なるモバイルロボットを最大100台、統合的に管理できるようにしていることを強調した。

モバイルロボットは高性能センサーを搭載、周辺の人や物を検知して衝突を自律的に回避している点も実演してみせた。


モバイルロボットのラインアップ

プレゼンテーションに立ったオムロン インダストリアルオートメーションビジネスカンパニーの氏本拓志ロボット事業本部長は、モバイルロボットに関して物流現場からも引き合いは多いと説明。同時に、製造業からも搬送工程の自動化のニーズは大きいと把握していることから積極的に対応していく姿勢を示した。

同カンパニーの伊達勇城ソリューション営業本部長は、POC LABでロボットユーザーやSIerと連携、搬送ロボットをカスタマイズして各現場に適した自動化・省力化のソリューションを実現していることに言及。ロボット導入のハードルを下げることにも継続して取り組む考えを表明した。

この日は食品工場などに向けに提案している、細かな作業が可能な産業用ロボットや、ねじ締めを自動的に行える協働ロボットも公表。産業界の自動化・省人化のニーズ多様化を積極的にカバーしていくスタンスをアピールした。


細かな作業が可能な産業用ロボット


ねじ締めを行う協働ロボット

(藤原秀行)

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