AZ-COM丸和のTOB「少なくとも5月末まで延期」要請、他社からホワイトナイト提案受領示唆も

AZ-COM丸和のTOB「少なくとも5月末まで延期」要請、他社からホワイトナイト提案受領示唆も

C&Fロジが追加の質問事項送付

C&Fロジホールディングス(HD)は4月19日、TOB(株式公開買い付け)の提案を受けているAZ-COM丸和ホールディングスに対して、追加の質問事項を送付したと発表した。

C&Fロジはこの中で、AZ-COM丸和がTOBを開始する時期を5月上旬と表明していることについて「貴社が想定されているタイムラインでは、マーケット・チェック(取引の公平性を期すため他の企業などから別の買収提案がされる機会を確保すること)の期間としては不十分」との見解を示し、少なくとも5月末までTOB開始を延期するよう求めている。

また、AZ-COM丸和がTOB開始時期延期に応じない場合「当社が複数の初期的な対抗提案に係る意向表明を受領しており、本提案、および対抗提案の是非について慎重に検討する観点から本公開買付けの開始時期の延期が必要であると考えている」と言及。

AZ-COM丸和の買収意向を受けて、他の企業からホワイトナイト(友好的買収)などの提案が来ていることを示唆し、AZ-COM丸和の動きをけん制している。

C&Fはこのほか、AZ-COM丸和が以前、C&Fに経営統合の提案をした際、同社が真摯に検討していなかったと指摘していることについて、再度その根拠となる理由を尋ねるなどしている。

AZ-COM丸和は4月19日、追加の質問事項を受け取ったことを確認した上で「当該質問に対して誠実かつ適時に回答する」との意向を公表した。

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事