出光、核融合発電の商業化目指す米スタートアップに出資

出光、核融合発電の商業化目指す米スタートアップに出資

技術動向や知見の蓄積狙い

出光興産は5月28日、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)を通じて、核融合発電の商業化を目指している米スタートアップのThea Energy(テア・エナジー)に出資したと発表した。

具体的な出資額は開示していない。

テア・エナジーは独自のステラレーター装置(核融合に不可欠な高いエネルギーを持つ粒子「プラズマ」を閉じ込める装置)を使い、核融合発電の商業化を目指している。

出光は出資を通じてテア・エナジーとの連携を強化し、持続可能なエネルギー供給を支える革新的な技術として期待されている核融合発電の技術動向や事業化の知見を早期から蓄積しておくことを目指す。

出光は、将来は核融合発電で生み出した電力を、水素やアンモニアの製造などに使うことを視野に入れている。


テア・エナジーが開発するステラレーター装置と磁場のイメージ

核融合発電はCO2をほとんど排出しない上に、現在の原子力発電(核分裂)とは異なり連鎖反応が起きず、電源を停止すると反応が速やかに止まるといった特徴を備える。

長期的な管理が必要な高レベル放射性廃棄物が発生しにくい見通し。

テア・エナジーは1951年にステラレーター装置を発明した、米プリンストン大学・プラズマ物理学研究所発のスタートアップ。2027年以降に実証機、30年以降に商業機の建設と稼働を計画している。


ステラレーター装置に用いる平面電磁コイル


テア・エナジーが米国に建設予定の商業発電所のイメージ(いずれもプレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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