自転車販売のあさひ、西日本主要物流センターを京都・京田辺市のオリックス不動産開発施設に移転

自転車販売のあさひ、西日本主要物流センターを京都・京田辺市のオリックス不動産開発施設に移転

10月本格稼働開始予定、店舗に近い立地に変更し配送効率向上図る

自転車販売のあさひは6月6日、主要物流拠点の1つ「西日本物流センター」の機能を現在の三重県伊賀市から京都府京田辺市に移し、10月に稼働を本格的に始めると発表した。


新設した西日本物流センターが入る物流施設外観(あさひ提供)

同社は現行の中期経営計画で「物流基盤の強化と最適化」を定めており、物流拠点の再配置を促進している。今回の移転もその一環。

物流拠点をより店舗に近い立地に移し、配送効率を高めることで「距離×台数」により算出する物流負荷係数の80%削減を狙う。庫内運用ではDXを活用したシステム(バースコントロールシステム)を導入し、ドライバーの待機時間削減を目指す。

移動距離や車両を減らすことでCO2排出量抑制や「2024年問題」への対応も進めたい考え。

新たな西日本物流センターは、オリックス不動産が開発した物流施設「京田辺ロジスティクスセンター」を1棟借りしている。延床面積は約2万㎡。京奈和自動車道の田辺西ICから約0.6km、第二京阪道路の枚方東ICから約3.9kmに位置している。

2027年度には新名神高速道路の全線開通が予定されており、関西を中心とした西日本エリアの広域配送に加え、東日本と西日本の結束点としても交通利便性の向上が期待できるエリアとみている。

入居する建物は地上3階建てで、1階には最大19台が同時接車できるバースを備えている。屋上には太陽光発電システムが設置され、夜間や天候の影響により電力が不足する場合には非化石証書(トラッキング)付き電力の供給を受けることで、100%再生可能エネルギー由来の電力のみで稼働することが可能。

駐車場に電気自動車(EV)充電スタンド2基が設置されるなど、環境に配慮した施設なのを重視した。

BCPの一環として24時間稼働想定の非常用発電機も設置されており、災害などに伴う停電時にも配送機能を止めることなく安定稼働できると想定している。

施設概要
名称   :西日本物流センター
住所   :〒610-0333 京都府京田辺市甘南備台2丁目14-8(西田辺工業団地内)
敷地面積 :12,479.90㎡(約3,775.16坪)
延床面積 :20,015.54㎡(約6,054.7坪)
その他  :トラックバース19台(17台:10t車、2台:4t車)、床荷重1.5t/㎡、梁下有効高:5.5m以上、全館LED完備、非常用発電機完備、太陽光発電設備実装、電気自動車(EV)充電スタンド2基設置
稼働日  :2024年10月予定

(藤原秀行)

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