商業施設に隣接し地域社会との共生重視
日本GLPは8月8日、大阪府茨木市で完成した大規模物流施設「GLP ALFALINK（アルファリンク）茨木1」「GLP ALFALINK茨木2」をメディアに公開した。
同社は茨木市で土地区画整理事業「イコクル茨木」に参画し、大型で先進的な機能を持つ物流施設を同一エリアに複数開発するプロジェクト「ALFALINK」の一環として計3棟の開発を進めており、そのうちの2棟が竣工した。敷地面積は約13万5000㎡、延床面積は3棟で計約32万㎡に及ぶ見通し。
「GLP ALFALINK茨木1」の外観
「GLP ALFALINK茨木2」の外観
「茨木1」の庫内（5階）
「茨木1」で庫内の暑さを和らげるために導入している大型ファン
「茨木1」の車路（5階）
バースの脇にトイレなどを整備し、ドライバーの負荷軽減に配慮
ALFALINKは関東で千葉県流山市と神奈川県相模原市が完成しており、東京都昭島市でも準備を進めている。関西は茨木市で初めて開発に着手し、兵庫県尼崎市でもプロジェクトを展開中。このうち茨木はALFALINKシリーズとして初めて、現在建設中の大型商業施設に隣接したエリアで物流施設を整備。ALFALINKシリーズが重視している地域社会との共生を実現していくことを目指す。
大阪府道14号沿いに立地しており、名神高速道路や近畿自動車道、中国自動車道の結節点となる吹田JCTから約6.2km。近隣にはトラックターミナルや卸売市場、JR貨物のターミナルなども存在している。
「茨木1」は地上6階建てで延床面積は16万3512㎡、「茨木2」は同4階建てで4万3662㎡。「茨木1」は佐川急便や佐川グローバルロジスティクス、ナカノ商会、三井物産流通グループ、ダイセーエブリー二十四などが入居し100％満床で稼働が決定。
「茨木2」はトランコムが1棟借りし、多機能の大型物流拠点「C-AREA」として運用する。「茨木3」は約12万㎡を想定しており、竣工は2025年7月の予定。
1階と6階にトラックターミナル
「茨木1」は1階に福山通運、最上階の6階に佐川がそれぞれ入り、トラックターミナルを開設。入居企業の出荷迅速化などを後押しする。
1階の一部を冷凍・冷蔵対応区画として設定し、日本GLPが必要な設備を導入。ダイセーエブリー二十四が新たな輸送拠点として活用する。三井物産流通グループは4階に入居し、セブンーイレブン店舗への配送業務を担当。6階では佐川グローバルロジスティクスが3PL拠点を構える。
5階に施設で働く人向けの「ALCOラウンジ」を配置。他のフロアにも休憩スペースを設けているほか、各フロアの車路の端にトイレなどを設け、トラックドライバーが使いやすくしている。貸し会議室のスペースも開設している。
6階で整備を進めている佐川のトラックターミナル
1階の冷凍・冷蔵対応区画の一角
「ALCOラウンジ」
貸し会議室のスペース
ガラス越しに免震装置を見ることができる「免震ギャラリー」を建物内に設置
「ALFALINK茨木」の敷地内では3棟の間に共用棟を配置しており、3棟とは通路で結んで行き来ができるようにする予定。共用棟にはイベントなどを開催できる「ALCOスペース」、近隣住民も気軽に使える「ALCOカフェテリア」、貸し会議室の「ALCOオフィス」をそれぞれ整備しており、新たなビジネスの創出や地域住民間の交流を後押しする。
併せて、共用棟の隣にはバスケットボールやフットサルが可能な「ALCOコート」を整備。他にも散歩できる公園スペースを開設、地域住民らに開放する。
さらに、フルキャストなどが人材派遣事務所を開き、入居企業の労働力確保をサポートできるようにする。
共用棟
コンビニが入る予定のスペース
「ALCOオフィス」
「ALCOカフェテリア」
「ALCOコート」
「茨木2」のカフェ
建設が進む「茨木3」
■施設概要
施 設 名：「GLP ALFALINK茨木1」
所 在 地：大阪府茨木市東野々宮町 1 番 40 号
敷地面積：68,689.54 ㎡
延床面積：163,512.14 ㎡
構 造：地上 6 階建て、PC 免震造
着 工：2023 年 1 月
竣 工：2024 年 7 月
認証取得：LEED GOLD 認証、ZEB 認証（予定）
施 設 名：「GLP ALFALINK茨木2」
所 在 地：大阪府茨木市南目垣三丁目 3 番 3 号
敷地面積：19,447.53 ㎡
延床面積：43,662.06 ㎡
構 造：地上 4 階建て、耐震造
着 工：2023 年 3 月
竣 工：2024 年 7 月
認証取得：LEED GOLD 認証、ZEB 認証（予定）
（藤原秀行）
