P&Gジャパン、群馬・藤岡に日本最大級のパレット5.2万枚格納可能な自動倉庫新設

P&Gジャパン、群馬・藤岡に日本最大級のパレット5.2万枚格納可能な自動倉庫新設

入荷作業を10分の1に短縮見込む

P&Gジャパンは3月21日、ファブリック&ホームケア製品の生産を手掛ける「高崎工場」(群馬県高崎市)の専用倉庫として、同県藤岡市に日本最大級となる約5万2000パレットの保管能力を有する自動倉庫を新設、4月1日に稼働を本格的に始めると発表した。

高崎サプライ倉庫を新設することで、生産拠点の高崎工場だけではなく、そこで生産した製品を保管する倉庫のオペレーションでも自動化を促進。労働力不足や「物流2024年問題」を考慮し、倉庫業務の効率化と物流最適化を図る。

 
 

高崎サプライ倉庫では、工場からトラックで運ばれてきた製品を自動で入荷することができる「自動トラック荷役システム(ATLS)」を導入。工場~倉庫間の運搬を担う専用トラックの荷台に新たにレーンを取り付け、入荷時にトラックのレーンと倉庫のATLSのレーンをつなげることで、自動で製品を入荷できる仕組みを構築する。

従来は30分ほど要していた入荷作業を約3分に短縮できるとみている。

ATLSを介して入荷した製品は、有軌道無人搬送車(RGV)で指定の倉庫内ラックに運ばれ、自動で保管。同じく出荷時もRGVを介してトラック搬入口まで搬送するため、人の手を介さずに入荷から出荷準備までを済ませることができるという。

加えて、自動ゲートを導入し、事前に予約システムに登録した車両番号をゲートで照合することで、受付作業を不要にし、トラックのスムーズな入退場を可能にすることも想定している。

高崎サプライ倉庫の新設を機に、これまで分散していた複数の倉庫を集約し、物流ネットワークを最適化することで工場からの直送率の向上を目指す。新倉庫は地理的にも主要高速道路にアクセスの良い立地に位置しているため、輸送の効率化も実現できると見込む。

結果として、トラックの走行距離を年間で約200万㎞削減できると見込んでいる。

 
 


左:自動トラック荷役システム(ATLS)/ 右(2枚):有軌道無人搬送車(RGV)


左:自動ゲートシステム / 右:効率化された荷積み作業の様子

(藤原秀行)※いずれもP&Gジャパン提供

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