就任前会見で表明、「100年企業」達成へ経営改革など推進
ニチレイの大櫛顕也社長と、4月1日付で後任の社長に就任する嶋本和訓取締役上席執行役員(ニチレイロジグループ本社社長兼務)は3月24日、東京都内のニチレイ本社内で新体制発足を前に記者会見した。
大櫛氏は代表権のある会長となる。嶋本氏はCEO(最高経営責任者)にも就く。
嶋本氏は最重要課題として、「100年企業」の達成に向け経営改革と事業モデル改革、組織風土改革の3点を列挙。経営の意思決定迅速化や権限委譲などを進めていく考えを表明。「大櫛社長から受け取るバトンをしっかり継承し、この3本柱の構造改革によるグループ成長の再加速を目指す」と語った。
また、4月1日付でニチレイグループの食品事業を統合することに触れ、食品と低温物流の両事業のシナジー(相乗効果)をより高めていくことに強い意欲を見せた。
大櫛氏は、嶋本氏について「次なる変革を実行していくことができる経営者だと強く確信している。全幅の信頼を持って経営のバトンを彼に託したい」とエールを送った。自身については、嶋本氏の経営判断のサポートに努めるとともに、取締役会の実効性向上などを担うことを明らかにした。

会見に臨む嶋本氏(右)と大櫛氏
嶋本氏は「グループ一体のフルシナジーを発揮できるような、将来につながる総合的な成長ストーリーや、付加価値を創出できる新たな事業モデルを作り上げていきたい。そのためにも、国内の事業モデル改革の中心となるのは食品プラス低温物流の事業、機能、人材の組み合わせ、懸け合わせを醸成することと考えている」と強調。
「まだ当社グループならではのシナジーを発揮しきれているとは言いがたいと思っている。食品と低温物流の2つを持っているからこそ見える景色がある」と述べ、シナジー向上の可能性に自信をのぞかせた。
海外では低温物流に加え、食品事業でも積極的にM&Aを検討していく姿勢を見せた。
食品と低温物流の連携強化でグループ会社を再統合する可能性について問われたのに対し、嶋本氏は「選択肢としては否定しないが、私の中には現在、その選択肢はない」と明確に否定、4月1日発足の体制で経営改革を進める考えを明言した。
トラックドライバー不足の低温物流事業への影響に関しては「繁忙期の夏場や年末などは相当集車に苦労してきている」と指摘。低温物流の持続可能性を維持するため、顧客と輸配送リードタイムの見直し、納品条件の緩和などを引き続き交渉していく姿勢を見せた。
(藤原秀行)












