職場の熱中症対策義務化、認知度は6割超

職場の熱中症対策義務化、認知度は6割超

クラシエ工業調査、対策は水分・塩分補給に偏り

クラシエ子会社で漢方薬の製造・販売などを手掛けるクラシエ薬品は5月25日、全国の30〜60代の働く世代男女400人を対象に実施した熱中症対策に関する実態調査結果を公表した。

職場の熱中症対策義務化の認知度は6割以上に達した半面、対策への意識変容は限定的だった。クラシエ薬品は「対策は広がるも、記録的猛暑により今の対策だけでは不十分な可能性がある」と注意を促している。

調査によると、政府が2025年6月、一定の条件を満たす職場に熱中症対策を義務化したことについて、「理解している」「聞いたことがある」と回答した人は合計で62.8%に上った。

そのうち約2人に1人(49.8%)が「対策への意識が変化した」と答えた。

同社は「義務化の認知に広がりは見られる一方で、意識変容については広がりの余地があることがうかがえる」との見方を示した。

実践している熱中症対策については(複数回答可)、「こまめな水分補給」(71.0%)が最も多く、「塩分・ミネラルの補給」(43.5%)が続いた。全体の85.2%が何かしらの対策を行っていることが分かった。

今年3月に厚生労働省が発表したガイドラインで、水分および塩分の摂取に加えて日常の健康管理や服装による身体冷却などを推奨していることを踏まえ「現状の対策に加え、新しい熱中症対策の重要性が高まることが推測される」と言及している。

職場で実施している熱中症対策の満足度は全体的に高かったが、「睡眠や食事など普段の体調管理」や「空調の調整」については、満足していない向きが一定数いることも浮かび上がった。

自由回答では「対策をしても暑さが厳しい」「いくら対策をしても暑い」といった対策の限界に加え、「作業中に水分補給ができない」「自由なタイミングで対策ができない」といった、屋外や高温環境で身体を動かす仕事ならではの環境による制約を指摘する声も見られたという。

さらに、夏の猛暑による「睡眠不足」や「食欲低下」といった体調面の課題も挙がっている。

同社は「基本的な対策は実施されているものの、酷暑による対策の限界や現場環境による制約、さらには猛暑による体調管理の難しさといった課題があることがうかがえた」と分析している。

調査概要
対象:全国の30~60代の男女400名(有効回答数)事前調査で次の職種を抽出して実施。製造・生産の作業従事者(工場など生産現場)、配送・ドライバー、倉庫・物流センター等の作業従事者、建設・土木・設備等の作業従事者、農業・林業等の作業従事者(農作業や木材伐採など)、漁業等の作業従事者(漁師など)
実施日:2026年4月7日 
方法:インターネットアンケート/クラシエ調べ(クロス・マーケティング QiQUMOを利用した調査)
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある

(藤原秀行)※いずれもクラシエ工業提供

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