既に実施発表のセブンに続き、物流負荷や食品ロスの解消図る
アサヒ飲料、伊藤園、キリンビバレッジ、コカ・コーラ ボトラーズジャパン、サントリービバレッジ&フードの清涼飲料大手5社は7月14日、2024年11月に立ち上げた「社会課題対応研究会」の議論を踏まえ、小売業界に要請している清涼飲料の「納品時賞味期限の緩和(製造ロットの逆転許容)」に関し、新たに食品スーパーのサミットが賛同、7月下旬から一部店舗で、一部商品を対象に実証実験を始めると発表した。
納品時賞味期限は、小売業界の商慣習の一環で、先に納入された商品よりも賞味期限が短い商品は店舗側で受け入れていなかった。その結果、食品ロスが生じたり、賞味期限が長い商品を遠方の工場から運ばざるを得ず物流のコストがかさんだりしていた。
研究会の要請を受け、既にセブン-イレブン・ジャパンが規制緩和を受け入れ、7月15日から実施すると発表していた。サミットの動きはセブン-イレブンに続くものとなる。
5社は納品時賞味期限の緩和(製造ロットの逆転許容)を広めることで、製配販の商慣習に起因する物流負荷や食品ロスといった課題の改善を図る。今後は取り組みに賛同する他の流通企業にも協力を要請、活動を拡大していきたい考え。
研究会は2025年11月、「納品時賞味期限の緩和(製造ロットの逆転許容)」を含む5つのテーマを発表、具体的な取り組みの検討を進めている。
製配販の取引では製造ロットの逆転が起きないよう、日々製造ロット合わせのための輸送を行っているが、その輸送が叶わない場合、商品が店頭に並ぶ前の段階で食品ロスが発生してしまっていた。
「物流2024年問題」でトラックドライバー不足がさらに深刻化することが懸念されており、配送に影響を及ぼす可能性があるため、清涼飲料のように賞味期間が長い商品で納品ルールを緩和することで、製配販全体で2024年問題や食品ロス問題の改善に寄与できるとみている。
研究会による調査では、賞味期限(または消費期限)を気にする人は精肉・牛乳など日配品で約6~8割に上ったのに対し、加工食品は約1~2割にとどまったという。
特に、ペットボトル飲料は賞味期限表示義務がないアイスクリームと同等の回答結果となっていることに加え、店頭で1カ月の賞味期限逆転が確認されても9割近くの人が購入すると回答しており、研究会は消費者の購買行動への影響は限定的と推察している。
具体策として、従来の納品期限内において製造ロットの逆転を一定範囲で可能とする運用の開始、流通企業の納品期限および販売期限を維持した運用を前提とした仕組みの整備、製造ロットをそろえるための追加輸送の削減を目指す。
(藤原秀行)








