セイノーHDとエアロネクスト、群馬・安中市でドローンなど先進技術生かした「新スマート物流」展開へ

セイノーHDとエアロネクスト、群馬・安中市でドローンなど先進技術生かした「新スマート物流」展開へ

3者が連携協定締結、買い物代行や医薬品配送など目指す

セイノーホールディングス(HD)とエアロネクストは10月5日、群馬県安中市とドローンを含む次世代高度技術を活用して地域課題の解決に貢献する「新スマート物流」の構築に向けた包括連携協定を10月4日付で締結したと発表した。

相互の連携・協力により、10年後、20年後の未来のために相互連携を強化し、安中市が抱える高齢化や過疎化などの地域課題の解決に向け、ドローン配送実証実験などを展開。新しい物流のビジネスモデル構築を目指す。


実証実験に使用する日本初の物流専用ドローン「AirTruck(エアトラック)」


今後使用する予定の「AirTruck」を前に、撮影に応じる(右から)エアロネクスト・田路圭輔代表取締役CEO(最高経営責任者)、安中市・岩井均市長、セイノーHD・河合秀治執行役員

<連携協定の概要>
1. 締結日
2022年10月4日
2. 協定の内容
ドローンを含む次世代高度技術の活用により、以下の事項において連携・協定する。
(1)観光・産業・経済の振興に関する事項
(2)持続可能な地域交通や地域の事業者と連携した物流課題の解決による住みやすい環境づくりに関する事項
(3)医療・服薬指導・福祉の充実及び継続の関する事項
(4)地域防災や地域の脱炭素化への貢献及び新しい社会インフラの整備に関する事項
(5)地域雇用、人材教育、人材育成および産業基盤整備に関する事項
3.取り組みの概要(予定)
物流の最適化を目指し、ラストワンマイルの輸送手段にドローン配送を組み込み、地上輸送とドローン配送を連結、融合する新スマート物流システムの導入により、買い物代行や災害時支援、医薬品配送などを行う仕組みをつくり、課題の解決を目指す実証実験に、民間企業と行政が協働して取り組む。
今後予定される実証事業では、旧松井田町地域をはじめとして、地域自主組織や地元事業者と連携し、地元住民に食料品・日用品や医薬品の配達を実施する方向で検討を進めている。

<安中市・岩井市長のコメント>

安中市では、地域の過疎化や高齢化が進んでおり、今後も買い物に行くことや医療機関の診察を受けることが困難な市民は増加すると考えられます。本協定の締結により、公共交通の拡大と共に、次世代高度技術を活用し、きめ細やかな買い物代行や医療サービスを提供することで、どこの地域の人々も安心して暮らすことのできる市を目指していきます。

<セイノーHD・河合執行役員のコメント>

セイノーホールディングスは、幹線輸送の強みを活かしたラストワンマイル配送領域において、生活様式の変化や構造変化に対応すると共に、買い物弱者対策、生活困窮家庭対策等の社会課題解決型ラストワンマイルの構築を積極的に推進・拡大しております。安中市においては、物流が担う役割やテクノロジーの実装で住民の皆様が安心して暮せる豊かで魅力ある元気な街づくりと住民サービスにつながるかを追求し、将来ドローンによる自動化を視野に入れ、新たな空と陸の物流モデル構築に向け取組んでまいります。

<エアロネクスト・田路CEOのコメント>

おそらく安中市の皆様は日々の生活で不便を感じていないのではと思います。でもそれは地域の事業者の方々の努力によって支えられていて、5年後、10年後もこのままでいることは難しいと思います。地域社会に新しい生活インフラをつくりたいという我々の思い、活動に全国の多くの自治体様に興味を持って頂いていますが、安中市さんでいち早く実現する機会を頂きました。本当に有り難く思います。安中市の住民の皆様にとって利便性の高い生活環境を維持・改善するお手伝いができれば嬉しいです。

(藤原秀行)

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