テラドローン、精度2倍の測量用レーザー搭載したハイエンドモデルドローンを開発

テラドローン、精度2倍の測量用レーザー搭載したハイエンドモデルドローンを開発

建設現場の人手不足や高齢化の課題解消を実現、相場から約25%カットの低価格に

テラドローンは1月11日、大手ゼネコン・建設コンサルティング会社を中心に150社以上の納入実績があるレーザードローン「Terra Lidar One」の高精度・高品質なハイエンドモデルの新製品「Terra Lidar X」を開発、販売すると発表した。

オーストリアのRIEGL(リーグル)製スキャナを搭載し、従来製品の絶対精度を10cmから5cmに向上させた。公共測量に加え、出来形測量に対応可能なレーザードローンをクラウド解析プラン込みで相場価格比約25%カットした1498万円(税抜)から提供する。

国内の建設業界の課題として、生産年齢人口が約45%に減少、平均就業年齢が45歳へ引き上がるなど高齢化や人手不足が深刻化している。国土交通省は現在、建設業界の生産性向上のため「i-Construction」で3次元データを活用し建設現場の業務効率化を推進している。

その一環として、テラドローンもドローンや3次元測量を導入することで建設現場の効率化と安全性の向上につなげることを目指してる。測量業界でUAVレーザーは主流となっているが、絶対精度10cm以内の公共測量対応な製品が多く、出来形測量も対応可能な絶対精度5cm以内の高精度UAVレーザーは高単価かつ重量が重いなどの理由で開発が難しいのが実情だった。

顧客や市場のニーズを調査する中で、高精度なレーザードローンや解析まで外注で可能な製品を望む声が多かったため、新製品「Terra Lidar X」の開発にこぎ着けた。

ジンバルから全て自社で設計開発を行い、中国のDJI製Matrice300RTKの規程積載量をクリアし、製品化に成功。4種類のリーグル社製レーザースキャナのカスタマイズが可能。さらに、通常のUAVレーザー計測には高価な解析ソフトや専門人員が必要なため、導入時のハードルとなっていたため、容量・回数上限なしの「クラウド解析プラン」を標準セットに組み込んでいる。

大手航空測量会社出身の責任者を筆頭に解析の専門家が無制限に解析を請け負い、フォローに万全を期す構え。

<Terra Lidar X モデル仕様比較>

(藤原秀行)※写真類はテラドローン提供

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