NXHD、日通の国際航空貨物基幹システム開発断念や医薬品事業などで特別損失

NXHD、日通の国際航空貨物基幹システム開発断念や医薬品事業などで特別損失

当期純利益の通期予想を260億円下方修正、買収の米物流企業ののれん代減損も

NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は1月18日、傘下の日本通運が国際航空貨物基幹システムの開発を断念したことなどに伴い、特別損失を計上する見込みとなったため、通期(2022年12月期)の連結業績予想のうち、当期純利益を下方修正すると発表した。

旧来の1340億円から1080億円に引き下げる。売上高や営業利益、経常利益の見通しは変更していない。

NXHDによると、日通は航空輸送事業の規模拡大に向け国際航空貨物基幹システムの開発を進めてきたが、当初計画より開発コストが膨らみ、開発に要する時間もさらにかかるとみられることなどを踏まえ、計画を断念。減損損失154億円を計上する。

また、日通が医薬品の物流取り扱い拡大を目指し、国内で専用4拠点を整備してきたが、新型コロナウイルス感染拡大などの影響で想定ほど稼働していない実情を踏まえ、減損損失154億円が発生する見通し。このほか、警備輸送事業も減損損失が25億円生じる見込み。

さらに、日通が2020年9月に買収を完了した米国の物流企業MDロジスティクスが、収益が当初の計画を下回っていることなどから、買収に伴うのれん代の減損損失29億円を計上する。

(藤原秀行)

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