サービス拡大目指す
三菱ロジスネクストは6月16日、北米地域のAGV（無人搬送ロボット）事業で、米国子会社のMitsubishi Logisnext Americas（MLA）とドイツの総合物流機器メーカー、ユングハインリッヒと折半出資で新たな合弁会社「Rocrich AGV Solutions」（ロックリッチAGVソリューションズ、RAS）を設立することで合意したと発表した。
ロックリッチはテキサス州ヒューストンに本社を構え、イリノイ州・マレンゴに拠点を有する。北米地域の倉庫や工場の物流業務自動化に向けたサービス拡大を目指す。
北米地域を担当する三菱ロジスネクストのグループ会社MLAは2005年、ユングハインリッヒと協業関係をスタート。その一環として、両社合弁で設立したMCJ Supply Chain Solutions（MCJサプライチェーンソリューションズ）を通じ、ユングハインリッヒ製AGVを販売してきた。
また、MLAは三菱ロジスネクストグループ独自のRocla（ロックラー）ブランドのAGV製品も並行して提供している。ロックリッチは2つのブランドをまとめて取り扱い、より合理的な体制を構築することで顧客や販売代理店向け窓口を一本化し、さらに充実したサービスの提供を可能にすることを目指す。
両社のブランドを総合的に扱うことで、標準仕様から特別仕様まで、幅広い種類のAGVや自動フォークリフトの提供を実現する。
また、より優れた顧客・販売代理店のパートナーとなるため、ロックリッチは北米地域で組織体制を強化。営業、AGV製品の据え付けや、アフターサービス要員の増強を図る。
さらに三菱ロジスネクストグループは北米地域（米国、メキシコ、カナダ）で約570カ所の販売代理店網を持っており、ロックリッチは販売網を活用して地域密着による最高レベルのサービス体制を確立。具体的には、24時間対応のヘルプデスクを含むアフターサービスから、近隣の販売代理店を通じた顧客からの各種問い合わせなどへの迅速な対応、さらに納入製品に対する定期メンテナンス、その他多岐に渡るサポートを手掛けていくことを計画している。
（藤原秀行）
