商船三井が脱炭素推進する国際的活動で海運領域の議論牽引役に就任

商船三井が脱炭素推進する国際的活動で海運領域の議論牽引役に就任

「ゼロエミ燃料」の普及促進

商船三井は9月19日、世界経済フォーラム(WEF)が主催する「Procurement Innovation Dialogues会議」で、同社がファースト・ムーバーズ・コアリション(First Movers Coalition、FMC)のシッピング(海運)セクターに参画する企業を代表して議論を牽引していく「セクター・チャンピオン」に就任したと発表した。

FMCは2021年11月開催のCOP26(第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議)に際し、WEFと米国のジョン・ケリー気候問題担当大統領特使が協力して立ち上げた国際的な活動。ゼロエミッションを達成するために重要となる技術・サービスを2030年までに購入することを大企業が約束し、早期に市場を創出して脱炭素技術の開発と普及促進につなげることを目指している。

FMCはシッピング(海運)・アルミニウム・航空・二酸化炭素除去・コンクリート・鉄鋼・トラック輸送の計7セクターを設けている。脱炭素化が特に難しい各セクターから、主要なグローバル企業が今年8月時点で83社参画しており、商船三井は2022年に日本企業として初めて参画した。

シッピングセクターに参画している海運企業は30年までに遠洋輸送の少なくとも5%をゼロエミッション燃料とすることをコミットしている。同社は今後、シッピングセクターのチャンピオン企業として、各国の政府や参画企業と協力し、50年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするために必要なゼロエミッション燃料の普及に向けた議論を主導していく構え。

(藤原秀行)

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