9月の米国向け海上コンテナ、中国発は6%増で13カ月ぶりプラス

9月の米国向け海上コンテナ、中国発は6%増で13カ月ぶりプラス

米デカルト・データマインのアジア10カ国・地域調査、前年の2割減から反動か

米調査機関デカルト・データマインが10月13日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、9月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比5.2%増の161万3480TEU(20フィートコンテナ換算)だった。

米国の金利高や物価上昇が消費に影響し、2022年の後半から前年実績より2桁の落ち込みが続いてきたが、14カ月ぶりにプラスとなった。

世界から米国向けの輸送量全体を見ても、9月は0.6%増え221万6886TEUで、久しぶりの増加を記録した。

ただ、昨年9月は中国発が21%と大きく落ち込んだ影響で10カ国・地域発全体も13%減少しており、その反動が出たとみられる。

10カ国・地域別の9月実績は6カ国が前年実績を上回った。シェア5割強で取扱量が首位の中国は6.0%増の94万2548TEUで、13カ月ぶりに前年実績を超えた。

取扱量2位の韓国は0.7%減の16万2331TEU、3位のベトナムは0.2%増の15万3604TEU、4位の台湾は5.2%減の7万993TEUと強弱が分かれた。日本は61.1%増の4万4545TEUと大きく反動で増えた。

前月の8月実績と比べると中国は2.7%増、韓国は5.0%増などとなった。

9月の主要品目別実績は、上位10品目のうち8品目がプラスだった。トップの家具類は0.3%減、2位の電子電機は21.7%増、3位の機械類は9.6%増えた。

米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の8月分は5.6%減の43万1302TEU。トップの中国向けは1.1%減の12万9507TEU、2位の日本向けは17.3%減の4万9717TEU、3位の韓国向けは21.8%減の4万2044TEUだった。

(藤原秀行)

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