商船三井、ポーランドのガスパイプライン会社とLNG受け入れ設備の定期用船契約で優先交渉権獲得

商船三井、ポーランドのガスパイプライン会社とLNG受け入れ設備の定期用船契約で優先交渉権獲得

同国初、エネルギー安全保障の強化支援

商船三井は2月2日、ポーランド国営ガスパイプライン会社のGAZ-SYSTEM(ガスシステム)との新造FSRU1隻の定期用船契約に関する優先交渉権を獲得したと発表した。

FSRUは液化天然ガス(LNG)を洋上で受け入れて貯蔵し、再ガス化した上で陸上へ送出できる浮体式設備。陸上に貯蔵タンクや再ガス化設備を建設する場合と比較してコストを抑え、かつ工期を短くできるのが利点。

今後、ガスシステムと用船契約締結に向けた諸条件の交渉に入る。


(左:FSRU、右:LNG船 Courtesy of GAZ-SYSTEM)

ガスシステムはポーランドのグダンスク港から沖合3km程度の場所で新規の浮体式LNG受け入れターミナル事業計画を主導している。ポーランドにとって初めてのFSRU導入となり、同国のエネルギー安全保障の戦略的強化に寄与すると見込まれている。

FSRUに加えて、ターミナル設備を陸上と沖合で建設する予定で、2027~28年の間に稼働させることを目指している。


Courtesy of GAZ-SYSTEM

商船三井はアジアの企業で唯一、FSRUを保有・操業しており、これまでに培ってきた経験およびノウハウを生かし、輸送サービスに限定されないクリーンエネルギー産業の上流から下流までの様々なバリューチェーンの運営を支えていきたい考え。

(藤原秀行)※いずれも商船三井提供

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