ANAとJALがグランドハンドリング業務の作業資格を相互承認、負荷軽減図る

ANAとJALがグランドハンドリング業務の作業資格を相互承認、負荷軽減図る

国内10空港対象、教育訓練の大幅時間短縮など想定

全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)は4月2日、両社のグランドハンドリング(グラハン、地上支援)業務の委託先事業者が重なっている国内10空港を対象に、グラハン業務の作業資格を相互に承認する仕組みの運用を4月1日に開始したと発表した。

両社は昨年11月、人手不足に直面している空港のグラハン業務を今後も継続できるよう、効率化で連携する方針を公表しており、今回の取り組みもその一環。両社が個別に設定していた作業資格を実質的に共通化し、委託先事業者の負荷を減らしたい考え。

対象の資格はグラハン業務の基礎的な資格を中心とした7種類。ANAまたはJALどちらかの資格を取得した後に、もう一方の資格取得をする際、差異部分の知識確認・座学教育のみで資格を付与できるようにしている。

両社の委託先事業者が同一のランプハンドリング作業(飛行機の地上移動や、貨物・手荷物を搭降載・搬送する業務など)における教育訓練の時間が大幅に短縮できる上、ANAとJAL両社の作業に従事できる資格者の早期養成につながると見込む。

両社は今後、各種教育や作業手順の共通化、機器の共同調達や共同利用の拡大などを引き続き検討する。併せて、業界全体で解決すべき問題について、業界団体の空港グランドハンドリング協会を中心に取り組む。

【対象の7資格】※写真下記載が資格名称

【対象空港(10空港)】
■ 委託先グランドハンドリング事業者が同じ空港(一次委託先)
利尻、根室中標津、函館、秋田、仙台、新潟、岡山、徳島、高知、鹿児島

(藤原秀行)※プレスリリースより引用、アイキャッチ写真は両社提供

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