多様な技術創出など後押し、木材活用し働きやすい空間整備も
三井不動産は6月25日、神奈川県海老名市で開発を進めてきた、物流施設と研究施設などの機能を備えた複合業務施設「三井不動産インダストリアルパーク海老名(MFIP海老名)&forest」をメディアに公開した。竣工は6月30日の予定。
地上4階建て、延床面積は4万219㎡。1~2階が物流施設エリア、3~4階がさまざまな用途に使える「マルチユースエリア」とそれぞれ設定。物流の効率化を支援するとともに、多様な技術創出なども後押しする場として提供する。
三井不動産ロジスティクス本部ロジスティクス事業部の大宅将之グループ長は「物流の枠を超えて、次世代型の産業創造拠点にしたい。新たなイノベーション創出を促す拠点の形成を目指す」と語った。

「MFIP海老名&forest」

大宅グループ長
施設は横河電機と芙蓉総合リースが共同出資し、企業向けにPCのレンタルなどを手掛けている横河レンタ・リースが1~3階、日本製粉グループで遺伝子検査などを展開しているファスマックが3階、空調工事大手の新日本空調が4階にそれぞれ入居し、満床で稼働することが決定している。
横河レンタ・リースはPCの修理などを担う大規模なテクニカルセンターとして運用。ファスマックは食品遺伝子の検査などを担うラボとして使う。新日本空調は長野県茅野市から研究開発拠点を移す。

1階の物流エリア

4階のマルチユースエリア


3階のマルチユースエリア。通路を広く確保している
大きな特徴の1つが、建物構造の一部に木造を採用。北海道美瑛町の三井不動産保有林から採取したトドマツなどを使い、構造材や内装材に取り入れることで、木の温かみを感じられる優しい空間を演出している。鉄骨造で建てるよりもCO2排出量を減らせているという。加えて、木材の調達から加工、施工に至るまでの過程を適切に管理し、追跡可能にしている。
三井不動産はマルチテナント型物流施設の用途を備えた施設としては日本で初めての取り組みと意義を強調している。同社グループの新たな木造建築ブランド「&forest」の第1号竣工物件となる。

内装に木材を使った共用部
屋上には太陽光発電システムを導入するなど、施設全体として環境負荷低減に努めている。施設で働く人たちがリラックスできるよう、鳥の鳴き声などの自然音を再現するシステムを設けたラウンジなどを設けている。
地域社会との共生を重視し、地元の海老名市と組んで施設の敷地内の一角に、高さ5mのネットで囲ったボール遊び場などを備えた約2000㎡の公園も造っている。


リラックスできるよう配慮したラウンジ。木材で自然を表現している

従業員の交流・休憩空間として利用できるほか、入居企業による社内イベントやプレゼンテーションなどにも使えるラウンジ

敷地内に設けた遊び場
施設概要
所在地:神奈川県海老名市中央5丁目2番1号
アクセス:圏央道「海老名IC」 約2.8km
小田急線・相鉄線「海老名」駅より 徒歩9分
JR相模線「海老名」駅より 徒歩11分
敷地面積:約19,823㎡(約5,996坪)
延床面積:約40,219㎡(約12,166坪)
規模・構造:地上4階建て・鉄骨造一部木造
用途:事務所および倉庫
設計・施工:日鉄エンジニアリング株式会社
内装・外装デザイン:JACKSON TEECE
着工:2025年4月1日
竣工:2026年6月30日(予定)
(藤原秀行)










