eve autonomyとパナグループ、屋外向け無人搬送車を遠隔操作可能に

eve autonomyとパナグループ、屋外向け無人搬送車を遠隔操作可能に

緊急時の駆け付けを不要に、完全自動化に道

eve autonomy(イヴ・オートノミー)と、パナソニックホールディングス傘下で製造設備の設計・開発を手掛けるパナソニック プロダクションエンジニアリング(PT)の両社は7月13日、全国約60拠点・100台が稼働するeve autonomyの屋外向け自動搬送サービス「eve auto」と、パナソニックPEの遠隔監視・操作システム「X-Area Remote」(クロスエリア・リモート)を連携させ、屋外向けの無人搬送車が障害物を検知して停止した際、担当者が現場へ駆けつけることなく、オフィスから安全に回避操作を行えるシステムを構築したと発表した。

「eve auto」を活用しているENEOSの根岸製油所(横浜市)で実証を行い、日常業務における実用性を確認できたという。両社は完全自動化の運用に道筋をつけたと意義を強調している。

自動搬送の導入が進み、活用シーンが広がる一方、現時点では車両単独の自律走行だけで、あらゆる環境における搬送作業を完結させることはまだ難しい。特に、日々作業環境が変化する工場やプラントは非定常な状況が頻繁に発生し、自律走行が妨げられる場合がある。

そうした状況を克服するため、両社が連携し、短期間で信頼性の高い無人搬送サービスを支援するシステムの構築にこぎ着けた。

非定常な状況が発生しやすい環境で運用していても、遠隔から自動搬送車の状況確認や障害物回避操作を行えるようにした。

ENEOSの根岸製油所は2023年から石油製品の品質確認を目的としたサンプル品搬送に、eve autoを投入している。製油所内の無人搬送運用は、日々発生する設備工事などにより、無人搬送ルート上に想定外の工事車両が駐停車することも多く、eve autoが障害物により停止する場合がある。

そのたびに、ENEOSの担当者が現場に駆け付け、手動運転で障害物を回避しており、広大な敷地ではその往復時間が社員の拘束時間となるなど、搬送業務の効率に影響を及ぼすという課題があった。

両社が「遠隔操作型の自動搬送サービスシステム」を構築し、障害物により停止した際の対応を現場に駆け付けることなく実施できるようにすることで、運用上の実用性や効率性を確保できるかを検証。

具体的には、eve auto車両に前後左右の状況を画面上で確認するためのカメラシステムと、X-Area Remote専用の車載コンピューターを搭載した。通常の無人搬送(自動運転)から、障害物停止などにより回避操作が必要な状態になった場合には、X-Area Remote上で自動運転と遠隔操作を切り替えられる構成にしている。


システム構成概要と遠隔操作利用フローのイメージ

実証実験の遠隔操作は、実際にENEOS根岸製油所でeve autoの運行管理を行っている担当者が実施した。日常運行でeve autoが障害物により停止した場合でも、従来のように現場へ都度駆け付けることなく、オフィスから回避操作を行えるようになった。

大幅な移動時間の削減に加え、ヘルメットなどの着用も不要となり、オフィス業務の合間に対応できることから、作業環境の改善に寄与することが確認できた。


(左上)遠隔操作画面 (右上)ENEOSによる実際の遠隔操作実施(左右下)遠隔操作により障害物を回避するeve auto車両※安全に配慮し、目視による監視を行うセーフティドライバーが車両に搭乗している

(藤原秀行)※いずれも両社提供

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