ヨコレイ、宮城・気仙沼で大幅に機械化した加工・保管拠点「ソーティングスポット」を新設へ

ヨコレイ、宮城・気仙沼で大幅に機械化した加工・保管拠点「ソーティングスポット」を新設へ

庫腹8451トン、初の自動鮮魚選別ラインなど導入し21年6月末完成予定

横浜冷凍(ヨコレイ)は4月24日、宮城県気仙沼市で、新たな鮮魚の加工・保管拠点「(仮称)新気仙沼ソーティングスポット」を建設すると発表した。現地で同日、起工式を行った。

地上2階建て、延べ床面積は1万4661平方メートル、庫腹は8451トン(F級)で、別途鮮魚置き場(C級、0度)を備えている。気仙沼漁港などに水揚げされるサンマ、サバ、イワシ、イサダ、カツオ、ビンチョウマグロ、ブリといった多様な魚種に対応する。

同社としては初となる鮮魚用オートチェッカー(コンピューター選別機)による魚の選別を導入するほか、箱詰め(箱の組み立て~魚の箱詰め、バンド結束を行い棚に入れるまでの作業)、脱パン(小型魚を金属缶=パン缶=に海水ごと凍結し、それを外す作業。重労働で人手を要する)の過程を全て自動化。人が介在するのはフォークリフトによる凍結庫への入出庫(運搬)のみとなっており、大幅な機械化・省力化を実現する。

急速凍結設備は36トンが5室の計180トンで、同社最大規模。温度変化が非常に少なく、保管物の乾燥や冷凍焼け、色あせがほとんどない自然対流冷却方式を取り入れるなど、ヨコレイの先進技術を積極的に活用する方針だ。電気室は高さ19メートルの最上階に配置するなど、地震・津波対策にも万全を期す。

同社の吉川俊雄会長は起工式で「近年問題視されている食品の衛生管理や就労人口減少などを踏まえ、機械化、自動化により省力化された増産対応型凍結生産工場、高度衛生管理対応型生産工場とし、製品の品質向上とともに前浜水産品の買い付け、生産、凍結、輸出、国内販売を手掛け、地域経済活性化とともに地域振興に貢献していく」とあいさつした。


「(仮称)新気仙沼ソーティングスポット」の完成イメージ(ヨコレイ提供)

(藤原秀行)

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