ハノイとホーチミンで3棟・21万平方メートル建設へ
GLPは10月15日、ベトナムで物流施設など産業用施設の開発を手掛けるSEAロジスティックパートナーズ(SLP)と同国内で合弁事業を展開すると発表した。
SLPがベトナムのハノイ、ホーチミンの両エリアで33・5万平方メートルに上る先進的物流施設開発用地を取得した。総賃貸可能面積が21万平方メートルに達する3棟を建設する予定。
ベトナム北部では「SLPパーク・バクザン」と「SLPパーク・バクニン」を開発。このうち「SLPパーク・バクザン」の賃貸可能面積8万平方メートルの約50%は台湾のフォックスコングループ(鴻海科技集団)で物流関連の業務やソリューション提供を担うChengDu Jusda Supply Chain Management(JUSDA)と、GLPの既存顧客が利用することが決まっている。
3棟目の「SLPパーク・ロンハウ」は、南部のロンアン省ロンハウに位置し、ホーチミン市とメコンデルタ地域の12省を結ぶホーチミン圏に属しており、競争力のある立地となる。
GLP のミン・メイ共同創業者兼CEO(最高経営責任者)は「ベトナムは人口動態、経済成長、そして国内消費を支える中間層を考えると、東南アジアで最も魅力的な市場の1つ。 GLP が新たな市場に参入する際には、成長性と大規模展開の可否の2つが重要な要素となる。ベトナムと中国、インド、日本の物流事業には類似点があり、これらの市場での経験から得た専門知識や知見を活用し、ベトナムでも強固で持続可能なビジネスを創出できると自負している」とのコメントを発表した。
SLPの創業パートナーでGLP中国の前社長を務めたケント・ヤン氏は「人口がまもなく1億人に達すると予想されるベトナムは市場規模が大きく、中間層も増えている。 ベトナム人の多くはデジタルデバイスを活用した消費者であり、1 日当たり約 7 時間インターネットを利用している。これらの要因と傾向により、オンラインショッピングは大部分の国民にとって利用しやすいものになっており、より効率的で先進的な物流施設への需要が高まっている」と指摘した。
(藤原秀行)