7カ月連続プラス、本格的な底打ちとは言い難く
全日本トラック協会と日本貨物運送協同組合連合会が9月1日発表した求荷求車情報ネットワーク「WebKIT」の稼働状況によると、8月末時点の荷物情報(求車登録)件数は前年同月比55・5%増の10万9726だった。
2019年5月以来、今年1月末まで前年水準を割り込んできたが、2月から7カ月続けてプラスを記録した。新型コロナウイルスの感染拡大で激減した前年からの反動が持続している。
運送業界には「成約件数はコロナ禍の影響を考慮しても堅調に推移している」と見る向きもあるが、コロナ禍前の19年8月時点の件数(13万2754)にはまだ及んでおらず、本格的な底打ちとは言い難い状況だ。
19年は豪雨で鉄道貨物輸送がストップして件数が急増した18年からの反動が件数減少の主因。20年以降の件数激減はコロナ禍による国内外の経済情勢悪化が影を落としている。
8月の求車成約件数は7・5%増の2万677で6カ月連続のプラスを記録した。
一方、8月の成約運賃指数(10年4月=100)は123で、前月からは7ポイント、前年同月からも5ポイントそれぞれ上昇した。指数が上がったのは前年同月比、前月比でともに2カ月連続。今年3月(121)以来、5カ月ぶりに120台へ戻った。
(藤原秀行)