米デカルト・データマイン調査、10カ国・地域ベースも2カ月続けて1割の落ち込み
米調査機関デカルト・データマインが11月14日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、10月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比18.0%減の149万2832TEU(20フィートコンテナ換算)だった。
新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が混乱した2020年6月以来、26カ月(2年2カ月)ぶりに前年実績を割り込んだ8月から3カ月連続のマイナスで、9月に続いての2桁減となった。
韓国やベトナム発は伸びたものの、シェア5割強を占める中国の急ブレーキが響いた。台湾やインドも減少。世界経済の成長減速が懸念される内容となった。
取扱量トップの中国は27.3%減の84万1930TEUで、2カ月続けて前年実績から2割の落ち込みを記録した。
全体では、5カ国・地域がマイナスだった。取扱量2位の韓国は2.8%増の16万3981TEU、3位のベトナムは49.4%増の14万7299TEUとなった半面、4位の台湾は19.8%減の8万2310TEU、6位のインドは18.0%減の5万8828TEUだった。
10月の主要品目別実績は、トップの家具類が14.5%減、2位の機械類も11.3%減など、10品目全てが前年実績を下回った。
米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の9月分は1.0%減の40万8286TEUでさえない動きが続いている。中国向けは10.5%減の11万6975TEU、2位の日本向けも2.1%減の5万1264TEUとなるなど、6カ国が前年割れだった。
(藤原秀行)