SBSHD・鎌田社長、ECと3PL伸ばし売上高7000億円目指す考え表明

SBSHD・鎌田社長、ECと3PL伸ばし売上高7000億円目指す考え表明

都市部の宅配網整備、連携相手の読売新聞に期待

SBSホールディングス(HD)の鎌田正彦社長は12月26日、グループで顧客のEC物流をサポートするECプラットフォーム事業への本格参入発表に関する記者会見で、ECと3PLのサービスを伸ばし、中長期的に連結売上高を7000億円まで伸ばしていきたいとの考えを表明した。

また、M&Aだけに頼らず、自社事業の自律的な成長で売り上げ規模拡大を図っていきたいとの意向を示した。


会見する鎌田社長

鎌田社長はECや3PLの需要開拓に関し「SBS東芝ロジスティクスやSBSリコーロジスティクスをM&Aした効果で人材がそろい、システム開発力が上がってきたことが大きい。SBSが昔のままではここまでできなかった。(プラットフォームサービスを)汎用化できるようになってきた」と指摘。

「その一環としてECを伸ばそうとしている。3PLが拡大しており、その中にECの仕事も入ってきている。ECと3PLの垣根がない状態になってくるのではないか。3PLが成長のエンジンになりつつある」と説明し、「10年かからずにそこ(7000億円規模)まで行けると思っている」と自信をのぞかせた。

宅配の配送ネットワーク拡充に関しては、既に公表している、首都圏1都3県で展開している読売新聞社の販売店とのラストワンマイル配送連携に関し「1日当たり結構な数を配達しており、かなり配達の精度、品質が良い。できるだけ優先的に、読売新聞の配送ネットワークへ荷物を乗せていこうと考えている」と解説。都市部の宅配網構築で読売新聞に大きく期待していることを明らかにした。

アマゾンジャパンが地域の中小企業に商品配達を委託する新たな配送プログラム「Amazon Hubデリバリーパートナープログラム」を公表したことについての感想を問われたのに対し、鎌田社長は「これだけの物量をさばけなくなってきている。自社の配送を何とかしたいということでラストワンマイルを整備している」と指摘。

「このままでは配送網がパンクしてしまうので何とかしたいというニーズが一番多い。(EC事業者らは)われわれが配送をやることで運賃値上げの抑止とパンクさせないための分散に期待しているのではないか」との見方を示した。

(藤原秀行)

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