JR貨物、明治と昭和産業向けに31ftオートフロアコンテナ活用したラウンドマッチング輸送を開始

JR貨物、明治と昭和産業向けに31ftオートフロアコンテナ活用したラウンドマッチング輸送を開始

復路の空回送解消、CO2排出削減も見込む

JR貨物は2月6日、全国通運と連携し、同社が所有する、荷台の床を電動でスライドさせる装置を備えた貨物鉄道輸送専用の31ftの「オートフロアコンテナ」を活用して、明治と昭和産業の共同による鉄道でのラウンドマッチング輸送を開始したと発表した。

JR貨物と全国通運、明治、明治ロジテックは物流業務の省力化が実現できるオートフロアコンテナの活用によるモーダルシフトを検討。2021年9月に岡山県の倉敷工場から埼玉県の倉庫まで貨物鉄道輸送を始めた。

輸送開始後、JR貨物と全国通運は、復路で空回送となっていたコンテナの有効活用策として、千葉県から兵庫県向けのモーダルシフトを検討する昭和産業と協議し、今年2月に共同輸送をスタートした。

オートフロアコンテナは荷物を荷室の入口に積み、床ごと奥にスライドさせることで荷物を荷室の奥まで移動できるため、積み降ろし時に荷室内で作業を行う必要がなく、作業時間の短縮と作業者の業務負担軽減が期待できる。


ラウンドマッチング輸送の概要

JR貨物と全国通運が提案するラウンドマッチング輸送を使うことで、顧客が手配していた片道輸送を往復輸送に切り替え、非効率な片道輸送の解消が可能になると見込む。

併せて、オートフロアコンテナを採用することで、発着地での積み降ろし作業における大幅な省力化と荷役作業時間の短縮を考えたモーダルシフトを実現。これまで組み合せが難しかった、トラック側面から積み込む商品とドックシェルターから積み込む商品を組み合わせた往復輸送にも対応できる。

JR貨物は今回の取り組みで、明治と昭和産業の物流効率化を推進すると同時に、明治の輸送時CO2排出量を年間13t(削減率70%)、昭和産業は年間20t(削減率70%)それぞれ抑制できると見込む。

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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