吉野家とNEXT DELIVERY、石川・小松でドローン活用した「空飛ぶ牛丼」配送試行

吉野家とNEXT DELIVERY、石川・小松でドローン活用した「空飛ぶ牛丼」配送試行

片道2.5kmを6分で無事飛行

吉野家と、エアロネクスト子会社でドローン物流を手掛けるNEXT DELIVERYの両社は9月13日、石川県小松市で、吉野家店舗から郊外へ牛丼を届けるドローン配送の実証実験を9月12日に実施したと発表した。

小松市では8月28日、セイノーホールディングスとエアロネクスト、NEXT DERIVERYの3社がドローンなど先進技術を活用して地域の物流機能を維持する新スマート物流「SkyHub(スカイハブ)」の社会実装をスタート。既にNEXT DELIVERYが実施主体となり、SkyHubの一環でお買い物代行などを展開している。

吉野家の弁当も陸送で注文者の自宅まで配達しているが、今回の実証実験は、今後のドローンでの配送も見据えて実施した。

小松市のドローン配送はまず陸送と組み合わせる形で、商品発送拠点「ドローンデポ小松」を起点に使い、今年11月をめどに開始する予定。

NEXT DERIVERYは関係者と協力しながら、全国で地域住民のニーズに沿って、ドローンを含む次世代高度技術を生かしたフードデリバリーサービスを展開することを視野に入れている。


(左から)NEXT DELIVERY・田路圭輔代表取締役、吉野家小松店・林正美店長、吉野家・河村泰貴社長(吉野家小松店前)


牛丼を載せて離陸する物流専用ドローン「AirTruck」(吉野家小松店駐車場)


牛丼弁当がドローンで届く様子を見守る小松ジュニアカヌークラブのメンバー(木場潟カヌー競技場艇庫)

実施概要
期間:2023年9月12日(火)
飛行概要:吉野家小松店から木場潟カヌー競技場艇庫までの片道2.5kmの距離を約6分で飛行
運搬物:吉野家の牛丼弁当(1配送につき牛丼弁当4個)
使用機体:エアロネクストが物流用途に特化し、ACSLと連携して開発した可搬重量(ペイロード)最大5kg、最大飛行距離20kmの物流専用ドローン「AirTruck」を使用
概要:
・吉野家小松店で調理した牛丼弁当4個を箱に収め、吉野家小松店スタッフがドローンにセット。午前10時30分から約30分間隔で離陸し、1ルートを計9回飛行。小松市民、カヌー選手の元まで届けた。

・当該ルートは、2024年に開業を予定する北陸新幹線の線路予定地の上空を飛行する上に、小松空港周辺に位置するため、関係各社との事前調整を経て実施にこぎ着けた。

・牛丼弁当は、熱々で牛丼のたれもこぼれず中身も偏らず高い配送品質で届けられた。ドローン配送後の牛丼弁当を受け取って口にした小松市民は「店舗で食べる味と遜色ない。むしろいつもよりも温かく感じられる」と感想を述べた。


牛丼4個が入った箱を置き配する物流専用ドローンAirTruck


今回ドローン配送した牛丼弁当

(藤原秀行)※いずれも吉野家とNEXT DERIVERY提供

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