23年の基準地価、工業地は2.6%上昇:物流施設開発が引き続き寄与か

23年の基準地価、工業地は2.6%上昇:物流施設開発が引き続き寄与か

3大都市圏と地方のいずれもプラス維持

国土交通省が9月19日発表した2023年の都道府県地価調査(基準地価、1㎡当たり、7月1日時点)は、全国の全用途平均が前年同期から1.0%上昇した。プラスとなったのは22年調査から2年連続で、上昇幅も22年の0.3%から0.7ポイント拡大した。

新型コロナウイルスの感染拡大で飲食店や商業施設、ホテル、旅行業の売り上げが低迷したものの、最近では経済活動の正常化が進み、海外からの旅行者も戻ってきていることなどから、住宅地と商業地、工業地のいずれも上昇基調を持続した。

基準地価は土地の売買をする際の目安になる価格で、都道府県が不動産鑑定士の評価を踏まえて毎年7月1日時点の価格を調査、国交省がその結果を集計して毎年公表している。

工業地は3大都市圏、地方のいずれもプラスを維持し、全体では2.6%上昇と7年連続で前年の水準を上回った。地価の上昇幅は22年(1.7%)から0.9ポイントアップした。物流施設の需要が旺盛なことなどが依然、工業地の上昇に寄与しているもようだ。

用途別の全国平均は住宅地が0.7%上昇し、22年の0.1%から伸びが加速。商業地も1.5%アップし、上昇率は22年の0.5%を上回った。

工業地を地域別で見ると、東京圏(調査地点130カ所)は22年の3.7%から4.7%、大阪圏(66カ所)は3.3%から4.5%、名古屋圏(36カ所)は2.1%から3.5%にそれぞれプラス幅が拡大した。

地方圏全体(616カ所)でも22年の1.1%から1.9%へ伸びた。特に札幌、仙台、広島、福岡の地方4市(9カ所)は22年の10.3%から12.6%へと大きく上昇した。

上昇率の上位箇所を見ると、東京圏は千葉県の船橋市や市川市、柏市など、大阪圏は兵庫県尼崎市や京都府久御山町など、名古屋圏は愛知県小牧市や名古屋市など、物流施設の開発が相次いでいる地点が目立った。

(藤原秀行)

基準地価の発表内容一覧はコチラから(国交省ホームページ)

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