社会実装に一歩近づく
ヘリコプター運航などを手掛けるAirXは10月19日、中国のパートナー企業EHang(イーハン)が、中国で「空飛ぶクルマ」の「EH216-S」の型式証明を、中国民用航空局(CAAC)から正式に取得完了したと発表した。
イーハンによれば、無人電動垂直離着陸機(eVTOL)の型式証明取得は世界で初めてという。
型式証明は航空機のモデル設計が、各国の航空局が定める安全基準および耐空性要件に適合していることを意味しており、機体量産に不可欠。空飛ぶクルマの社会実装に向けて一歩前進した。
「EH216-S」
型式証明(いずれもAirX提供)
AirXは昨年1月、イーハンと販売パートナー契約を締結し、日本国内におけるプレセールスを進めてきた。今年6月には「EH216-S」を使用した国内での実証実験の事業主体として、アジア初の離島間における海上試験飛行に成功した。
AirXは、日本での空飛ぶクルマ「EH216-S」の社会実装に向け、引き続き事業を展開する。
AirXは今年8月に兵庫県の「空飛ぶクルマ実装促進事業」、神戸市の「神戸市空飛ぶクルマ社会実装促進事業」に採択された。「大阪湾ベイエリアにおける空飛ぶクルマの実機を活用した実証事業~“空の観光”創発プロジェクト~」を推進し、引き続き実証を重ねたい考え。
併せて、イーハンと連携し、CAACで型式証明取得できたノウハウを展開、日本での型式証明取得と商用運航の実現に努める。
(藤原秀行)