6.7億リットル供給、約170万tのCO2排出削減可能と見込む
DHLエクスプレスは10月19日、環境負荷の低い航空燃料「SAF」の生産を手掛ける米ワールドエナジーと、SAF証書(SAFc)を活用し約6億6800万リットルのSAFを購入、航空輸送の脱炭素化を加速させる戦略的長期契約を締結したと発表した。
期間は2030年までの7年間で、航空業界のSAFc契約としては最長かつ最大級という。
契約を締結したDHLグループのトビアス・マイヤーCEO(最高経営責任者、左)とワールドエナジーのジーン・ギボリーCEO
航空燃料のライフサイクル全体で約170万トンのCO2排出量削減につながると想定。北米でDHL Expressの年間約7万7000回分の航空飛行を1年間、カーボンニュートラル処理したのに相当しする規模という。
DHLグループはスコープの1、2、3を通じて2030年までに年間の温室効果ガス排出量を2900万tCO2e以下へ削減する目標を掲げており、その達成に向けた具体策の一環となる。
DHLグループのマイヤーCEO(左から2番目)、ワールドエナジーのギボリーCEO(左から3番目)ら両社関係者(いずれもDHLグループ提供)
SAFcは各クレジット(環境付加価値)に関連する排出削減量を正確に記録、第三者による検証を保証することで、SAF取引の透明性担保と説明責任の遂行を強化している。
燃料は米カリフォルニア州パラマウントのワールドエナジー製造施設に近い、ロサンゼルス地域の空港に供給される予定。
(藤原秀行)