三菱自動車、新型軽商用EVを12月に発売

三菱自動車、新型軽商用EVを12月に発売

航続距離を先代モデル比35%増の180kmに

三菱自動車工業は11月24日、ワンボックスタイプの軽商用EV(電気自動車)、新型「ミニキャブEV」を全国の系列販売会社で12月21日に発売すると発表した。

メーカー希望小売価格は税込みで243万1000~248万6000円。


ミニキャブEV CD 20kWh 4シーター

新型「ミニキャブEV」は、軽商用EVとして12年間で、約1万3000台(10月末時点)の販売実績を持つ「ミニキャブ・ミーブ」をベースに、同車の開発・メンテナンスで得られたノウハウを最大限に活かして大幅改良し、航続距離の向上と、安全装備・機能装備の拡充を図った。

2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けて各方面で脱炭素化の取り組みが加速し、物流関係や自治体など軽商用EVの需要が一層高まっていることを受け、新車の投入に踏み切る。

「ミニキャブEV」はモーターや駆動用バッテリーなど電動系コンポーネントを新世代化し、一充電当たりの航続距離を先代モデル比で約35%増となる180km(WLTCモード)に延長。AC200V(15A)での普通充電では約7.5時間で満充電となり、業務終了後に充電すれば、翌日の業務開始時には満充電状態で使えると見込む。

急速充電の場合、約42分で80%までの充電が可能という。

新たに採用したモーターは走り出しから最大トルクの195N・mを発生するため、荷物をたくさん積んで重くなった状態でも、EVならではのスムーズかつ力強い走りでストレスなく、きびきびと走行することが可能。新型モーター・インバーターを採用するとともに一体化構造とすることで、先代モデルよりさらに高い静粛性を実現し、早朝や深夜でも周囲に気兼ねなく走行できるようにしている。

先代モデルから走行距離向上や安全装備の充実を図る一方、販売価格は同等に抑えた。

駆動用バッテリーは、電池容量を約25%向上。またモーターとインバーターを一体化構造とするなど、モーター効率を向上させ、航続距離を約35%向上させ180㎞を実現した。

衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)や車線逸脱警報システム(LDW)、オートマチックハイビーム(AHB)、誤発進抑制機能(前進、UMS)などの予防安全技術「三菱e-Assist」を採用。安全機能を向上しサポカーSワイドに対応。毎日の安全な運転をサポートする。急な坂道で発進時の後退を防止するヒルスタートアシスト(HSA)も追加している。

電気を車両からいつでも取り出せる、アクセサリーコンセント(AC100V、最大1500W)をフロアコンソール背面に設定。災害時などの緊急時でも、消費電力の大きい電化製品を使用することができる。

インストルメントパネルには、充電用USBポートのタイプCとタイプAをメーカーオプション設定し、ユーザーの使いやすさを考慮しスマホトレイを併設。

前後ショックアブソーバーの減衰力特性を見直し、乗員の乗り心地の向上とともに、キャビンの揺れを抑制して荷物への負担を軽減した。回生ブレーキを積極的に活用するBポジション時の回生力を強めることで実用電費を向上させた。

メーカー希望小売価格 
(リサイクル料金、保険料、消費税を除く税金、登録・届出などに伴う費用は含まない)

グレード
座席数
 車両本体価格
(消費税10%込)
CD 20.0kWh
2シーター
2,431,000円
4シーター
2,486,000円

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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