商船三井と京大発スタートアップのメトロウェザーが世界初、「長距離風況計測装置」を海上航行する船舶に搭載

商船三井と京大発スタートアップのメトロウェザーが世界初、「長距離風況計測装置」を海上航行する船舶に搭載

RORO船で安全確保と効率運航実現目指す

商船三井と京都大学発のスタートアップ、メトロウェザーは3月8日、メトロウェザーが手掛けている長距離風況観測装置「ドップラー・ライダー」を商船三井グループの商船三井さんふらわあが保有するRORO船「むさし丸」に搭載、東京~福岡間航路で風況をリアルタイムにチェックする実証実験を開始したと発表した。

両社によると、海上航行している大型船舶にドップラー・ライダーを搭載するのは世界初という。

ドップラー・ライダーにより、むさし丸から10数km遠方の風況を3次元的にリアルタイムで観測し、船上で遠方の風況を可視化すると同時に、DX化の一環として衛星を活用した高速データ通信システム「Starlink(スターリンク)」を通じて、船上で得られた風況などのビッグデータを陸上へ配信、船上の燃費削減と安全運航確保を図る。

商船三井はコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)のMOL PLUSを通じてメトロウェザーに出資、幅広い分野で業務提携を推進しており、今回の件もその一環。

ドップラー・ライダーは空気中に浮遊する微細なちりに、人体に無害な赤外線レーザーを照射、反射波を受信することで、周囲半径15km圏内の風向き・風速を三次元で測定するシステム。

(藤原秀行)※いずれも商船三井提供

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