日本BD、薬局向けロボットに医薬品の全自動入庫機能を追加

日本BD、薬局向けロボットに医薬品の全自動入庫機能を追加

オプション提供、作業時間短縮可能

医療機器、体外診断用医薬品、試薬などのヘルスケア関連製品を取り扱うベクトン・ディッキンソン(BD)の日本法人、日本ベクトン・ディッキンソン(日本BD)は9月3日、薬局向けロボット「BD Rowa システム」に追加できるオプションとして、「BD Rowa EasyLoad 全自動入庫システム」(BDローワ・イージーロード)の販売を始めたと発表した。7月に各薬局で稼働をスタートした。

「BD Rowa EasyLoad 全自動入庫システム」 は、医薬品を全自動で「BD Rowa システム」庫内に収める。通常は人が医薬品のバーコードを1箱ずつ読み取らせてシステム内に入庫する必要があるが、オプションを併用することで、医薬品の箱をまとめてベルトコンベアに投入するだけで、医薬品バーコードの読み取りから入庫までを全自動で済ませられる。

「BD Rowa EasyLoad」はBDの従来品と比べ、入庫に要する時間を1箱当たり約10秒短縮できる上、稼働音も抑えられているという。


「BD Rowa システム」(左)と「BD Rowa EasyLoad 全自動入庫システム」(右)。医薬品の箱を全自動入庫システムのベルトコンベアに投入している様子

「BD Rowa システム」は医薬品の入庫から保管、在庫管理、払い出しまでを一貫して行う薬局ロボット。入力された処方箋の情報に基づき、装置内の棚に並ぶ医薬品をロボットアームがピックアップし、平均10秒ほどで自動的に払い出す。

これまで薬剤師が手作業で行っていた煩雑な薬のピッキング作業を、薬局ロボットに置き換えることで、処方薬受け取りの待ち時間を短縮するとともに、薬局内の混雑回避にも貢献できるという。

「BD Rowa システム」の導入により、薬剤師が行ってきた棚入れやピッキング作業などの「対物業務」時間を、患者さんへの服薬指導や情報提供などの「対人業務」に充てること(タスクシフト)が可能になり、患者の満足度向上にもつながると見込む。

2019年に国内販売を開始した「BD Rowa システム」は2024年に国内設置台数100台を突破した。

(藤原秀行)※日本BD提供

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