【大雪】センター業務休止で配送便ストップ、スーパーの閉店繰り上げも

【大雪】センター業務休止で配送便ストップ、スーパーの閉店繰り上げも

西日本中心に物流が混乱、製造業や小売業に影響

日本海側を中心に大雪が続いた12月27日、積雪で多くの車両が立ち往生したり、高速道路が通行止めとなったりしたことから西日本を中心に物流が混乱。荷物の集荷や配達の一時休止に追い込まれるエリアが生じるなどしたため、製造業や小売業も影響を受けた。

12月28日も、峠は越えたとみられるものの、日本海側などで雪が降りやすい状況が続く可能性があり、引き続き物流事業者らには警戒が求められている。

滋賀県が地盤のスーパー、平和堂は同県内の約20店舗で閉店を午後5時や午後6時に繰り上げるなど、営業時間を変更。大雪で滋賀県内の物流センターの業務を休止、店舗への配送便の運行ストップを余儀なくされたことが響いた。

トヨタ自動車グループのトヨタ車体も、ミニバンなどを製造している三重県いなべ市のいなべ工場で12月27日に一部稼働を停止。部品が大雪のため届いていないことが打撃を与えている。

緩衝材となる「プチプチ」の気泡シートを手掛ける川上産業は12月27日、降雪の影響が商品配送に出始めており、愛知と滋賀の両県に隣接する地域や日本海側エリア、大分県の一部では同日から28日にかけて配送に大幅な遅延が生じる予想されると顧客に説明、理解を求めた。

宅配大手はヤマト運輸が降雪量の多かった滋賀、京都、兵庫の3府県の一部エリアで配送を見合わせたほか、佐川急便も滋賀県の一時で配送を中断。日本郵便は滋賀、鳥取、香川の3県で一部郵便局の窓口業務を休止した。

3社の配送網混乱はEC事業を手掛ける小売業に広く影を落としている。アパレルのインターネット通販を展開するマガシーク(MAGASEEK)は日本郵便を配送に利用しているため、一部地域で発送から数日程度を要する場合があり、配送日時の指定に間に合わない恐れがあるとホームページなどで注意を呼び掛けている。

北欧風の家具などを扱うunico(ウニコ)も「降雪や強風の影響による交通障害が発生し、一部地域において配送の遅れが生じている」と説明。ヤマトや佐川、ヤマトホームコンビニエンス、セイノースーパーエクスプレスのホームページのリンクを貼って配送状況を確認するよう要請している。

メガネのネット通販を展開しているOWNDAYS(オンデーズ、那覇市)も12月27日、ヤマト運輸を使っていることから、配送の遅れや停止が発生していると説明、「今後の道路規制などの状況により、集荷・配達業務を見合わせる場合や、その他の地域でも遅れが生じる可能性がある」と公表した。

(藤原秀行)

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