IHIと野村不動産が横浜で16.3万㎡の大規模物流施設を共同開発へ、立体型自動倉庫活用した保管シェアリングサービス導入

IHIと野村不動産が横浜で16.3万㎡の大規模物流施設を共同開発へ、立体型自動倉庫活用した保管シェアリングサービス導入

物流の労働力不足解消と一段の物流効率化実現目指す、25年3月竣工予定

IHIと野村不動産は9月12日、横浜市金沢区でターゲットとしているテナント企業の業種特有のオペレーションに対応した仕様を施設の一部もしくは全体に盛り込むと同時に、将来のテナント入れ替わりに備えて汎用性も持たせているカテゴリーマルチ型の大規模物流施設「(仮称)Landport横浜杉田」を開発すると発表した。両社初の物流施設共同開発案件。

地上4階建て、延床面積は約16万3000平方メートルを計画している。竣工は2025年2月の予定。

物流の労働力不足の解消と物流効率化促進への貢献を目指し、両社としては物流施設開発で初めて、自動倉庫のシェアリングサービスをはじめとした取り組みを行う予定。

物流機器メーカーのIHI物流産業システムをはじめ、IHIグループの技術力と、カテゴリーマルチ型物流施設の開発・施設運営の実績とまちづくり全般への深い知見をもつ野村不動産のノウハウを融合させ、昨今の物流業界が抱える人手不足などの課題解決への貢献を目指す。

■「(仮称)Landport横浜杉田」の特徴
1)高い配送利便性
・首都高速湾岸線の杉田ICから約300メートルと至近。大消費地の横浜や東京都内へのアクセスが良く、配送利便性に優れた立地。
・1階に両面バースを設置し、宅配・配送事業者の入居を想定した設計。
・各フロアから1階に荷物の移動が可能な搬送機を設置し、施設内においても配送効率性を高めた施設計画を採用。

2)物流効率化、省人化への取組
・賃貸物流施設で初となる立体型自動倉庫を施設内にビルトインで設置し、季節波動や生産波動に合わせた利用を実現する保管サービスの提供を予定。入居企業に機動的な保管容量とフレキシブルな保管期間を提供する。

《立体型自動倉庫のシェアリングについて》
1フロア約1万坪の3・4階の一部に約12メートルの吹き抜けの空間を整備し、最大5000パレットの保管が可能な「立体型自動倉庫」を設置。当該設備は複数社の利用を想定し、保管容量の最大化や荷量の変動に対応できる設備として入居企業へシェアリングサービスとして提供を予定。

・その他、ECテナント特有の必要機能や各種自動化機器のシェアリングも検討中。

3)事業継続性の確保
・免震構造、80平方メートルを超える防災備蓄庫、非常用発電機(72時間)設置、津波対策も実施。災害時における被害を最小限に防ぎ事業継続性に貢献する。

4)地域社会との共生に向けた取組
・大規模高機能型物流施設として地域の新たな雇用創出に貢献します。
・施設稼働後も、地域交流の仕掛けづくりやイベントなどを行い地域社会との接点を作る。また、災害時には本施設内のカフェテリアや屋上を地域住民に開放を予定、地域防災に貢献する。

5)環境への取り組み
・屋上への太陽光パネルの設置や内装の仕上げ材に木材や再生材料の採用を検討するなど、環境に配慮した施設づくりを目指す。

■物件概要

物件名 (仮称)Landport 横浜杉田
【カテゴリーマルチ®型】
所在地 神奈川県横浜市金沢区昭和町3174
交通アクセス 首都高速湾岸線「杉田」出入口0.9㎞
JR 根岸線「新杉田」駅徒歩16分
横浜シーサイドライン「南部市場」駅徒歩3分
敷地面積 71,034.94㎡(21,488.06坪)
延床面積 約163,000㎡(約49,000坪)
構造・規模 RCS造 地上4階建・免震
着工 2023年4月(予定)
竣工 2025年2月(予定)

■位置図

(藤原秀行)※いずれも野村不動産提供

物流施設/不動産カテゴリの最新記事