テラドローン、超音波検査可能なドローン使った船舶点検方法が国際的認定登録機関から認証取得

テラドローン、超音波検査可能なドローン使った船舶点検方法が国際的認定登録機関から認証取得

安全性向上、作業工数10分の1に削減可能と見込む

テラドローンは10月5日、UTドローン(超音波検査が可能なドローン)を用いた船舶点検方法が、国際的な認定登録機関と船級協会(DNV)から認証を受けたと発表した。世界初という。


「UTドローン」を用いた船舶点検の様子(テラドローン提供)

UTドローンは、ドローンとして初めての技術となる、タンクなどの表面を壊さず板厚点検が可能な超音波探傷機能を搭載。センサーと測定面の間に塗布する接触触媒(カプラント)ディスペンサーを使い、飛行中でも探触子にカプラントの供給が可能なため、効率的に検査を進められるのが特徴。3つの高精度カメラも載せており、飛行中のドローンからの映像、またUTグラフを地上から即自的に確認できる。

UTドローンはこれまでオイルタンクやボイラーなどの法定点検として活用してきた。認定取得を受け、大型船舶の点検への活用も拡大する方針。

従来の大型船舶などのホールド内における高所点検は、高所作業車や足場を設置していた。UTドローンを使えば安全性を高められる上、点検作業時に船をドックへ入渠させなくても済むようになるため、点検時や入港コスト、工数も10分の1に削減することが可能という。

UTドローンは既に、今後需要が高まるインフラ整備・修繕に要する点検作業の安全性向上やコストカットを実現させるため、オランダをはじめ日本など5カ国に展開。今後もUTドローンを活用した非破壊検査の普及と点検業務の安全性・効率性向上を後押ししていく構え。


(ドローン点検の様子)

(藤原秀行)

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