ティアフォー、レベル4自動運転の認可を取得

ティアフォー、レベル4自動運転の認可を取得

「GLP ALFALINK相模原」で開発・運用のシステム

オープンソースの自動運転ソフトウェアを手掛けるティアフォーは10月20日、神奈川県相模原市の大規模物流施設「GLP ALFALINK相模原」で開発・運用していた自動運転システム「AIパイロット」に関し、道路運送車両法に基づき、運転者を必要としない自動運転システム「レベル4」の認可を国土交通省から取得したと発表した。

ティアフォーは現地で自動運転バスを走行させている。今回の認可対象となったGLP ALFALINK相模原の敷地内通路は道路交通法が適用される。歩行者と一般車両が混在する環境で、道路インフラなどに頼らず自動運行装置が自律的に認知・判断・操作を行うシステムにレベル4の認可がされたのは全国で初めて。

ティアフォーは今年6月に公開した「レベル4自動運転化ガイドライン」に続き、自動運転システムの開発を目指すパートナーへのソリューションとして、今回のレベル4認可で得たプロセスや設計は全てオープンにし、自動運転の早期社会実装への貢献を目指す。

本プロジェクトは、政府が目標として掲げている自動運転の社会実装に向けた最初の取り組みとの位置付けで、ティアフォー製の自動運行装置「AIパイロット」に対して認可が下りた。「AIパイロット」は、オープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware(オートウェア)」と、同ソフトに対応したセンサーシステム、コンピュータシステム、車載情報通信システムで構成。様々な車両に搭載することができる。


ティアフォーが開発した電気電子アーキテクチャ(EEA)と自動運行装置「AIパイロット」


運転者を必要としない自動運転システム「レベル4」に求められる環境認識機能


レベル4認可の取得に至ったGLP ALFALINK相模原の走行環境と自動運転バス車両

ティアフォーでは、今後も継続的に研究開発と評価検証を重ねていき、自動運転システムの機能・性能をさらに高めていきたい考え。今回の道路運送車両法に基づくレベル4認可取得を踏まえ、ノウハウを様々な電気自動車 (EV)の量産開発に活用し、全国各地の市街地におけるレベル4認可の取得を進めるとともに、政府が目標とする「2025年に50カ所以上、27年に100カ所以上」の自治体への自動運転システム導入をリードしていくことを狙う。

(藤原秀行)※いずれもティアフォー提供

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