日本郵船、三井物産と燃料アンモニア輸送の定期用船契約を締結

日本郵船、三井物産と燃料アンモニア輸送の定期用船契約を締結

市場拡大見据えた体制整備へ

日本郵船は12月6日、三井物産と今年10月に、アンモニア輸送に関わる定期用船契約を締結したと発表した。日本郵船が保有・運航する「BERLIAN EKUATOR」を活用する予定。

本船は東京電力ホールディングス(HD)と中部電力が折半出資する発電会社JERAが2023年度中に実施を計画している、碧南火力発電所4号機(愛知県碧南市)での世界初の大規模燃料転換に向けた実証試験で使用される燃料アンモニア輸送に従事する予定。

三井物産とJERAは同実証試験で使用される燃料アンモニアの売買契約を今年6月に締結済み。

日本郵船は本契約を手始めに、今後の燃料アンモニア市場拡大を見据えた海上輸送の体制整備を進め、アンモニアの取り扱いに関する実践的な知見を蓄積して世界のエネルギートランジション(移行)に貢献していくことを目指す。

本船概要
船名 :BERLIAN EKUATOR(ベルリアン エクアトール)
全長 :169.9メートル
全幅 :27.4メートル
積載容量 :約35,500立方メートル
建造年 :2004年
船籍 :パナマ

JERAの碧南火力発電所4号機(発電出力100万kW)では2023年度、燃料アンモニア20%転換を実施する計画。大型の商用石炭火力発電機で燃料を大量のアンモニアに転換する実証事業は世界で初めて。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて実施する。

(藤原秀行)

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