富士通、ロジスティクス分野の物流情報標準ガイドラインに準拠したデータ変換・可視化サービスの販売開始

富士通、ロジスティクス分野の物流情報標準ガイドラインに準拠したデータ変換・可視化サービスの販売開始

企業間で情報共有し入出荷や車両待機の時間大幅削減、「2024年問題」解決にも貢献見込む

富士通は12月14日、デジタルシミュレーションを活用して持続可能な地域社会の構築を後押しする「Trusted Society(トラスティッド・ソサエティ)」の取り組みの一環として、クラウド型のロジスティクスデータ変換・可視化サービス「Logistics Global Link(ロジスティクスグローバルリンク)」を同日、国内で販売を開始したと発表した。

新サービスは今年2月に国土交通省と経済産業省、内閣府の国家的プロジェクト「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)スマート物流サービス」が公開した「物流情報標準ガイドライン」に準拠し、ロジスティクスに関わる在庫や輸配送などの幅広いデータを変換・標準化した上で、同社の戦略パートナーのアマゾンウェブサービス(AWS)のクラウド上に蓄積する。

企業内に加え、同業種の企業間やサプライチェーンを構成する異業種間でも安全かつ容易にデータ共有を可能にする。入出荷作業や車両待機の時間を大幅に削減し、「2024年問題」の解決にも貢献できると見込む。

グローバルでの調達や供給に関しても、速やかなデータ変換機能を駆使し、円滑に取引できると想定している。


サービス概念図


(いずれもプレスリリースより引用)

新サービスを使うことで、荷主企業(発荷主・着荷主)、物流事業者といった異なる立場のユーザー企業のロジスティクスデータを連携し、現場業務のデジタル化による検品作業や伝票入力などの業務の効率化を果たせると見込む。

サプライチェーン全体をデータでつなぐことで、標準化されたロジスティクスデータを基に、在庫配置計画や物流センター稼働計画、輸配送における車両手配などを迅速に実行し、企業の事業継続性を強化。

さらに、企業間の物流共同化によるドライバーや車両のシェアリングを推進し、ドライバー不足の解決やシェアリングの高度化で車両台数を最適化するとともに、総走行距離の短縮により燃料などのエネルギー使用量の削減に貢献。フィジカルインターネットの実現を後押しする。

自社の基幹システムやWMS(倉庫管理システム)など複数のロジスティクスシステムのデータを統合し、業務の改善や改革のための可視化・分析と、様々なクラウドサービスと連携するデータ基盤として運用できるようになるという。

(藤原秀行)

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