[PR]冷凍冷蔵倉庫は賃貸の時代へ━━約2年で8棟を竣工、新たな市場を切り拓く

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賃貸型冷凍冷蔵倉庫で物流の課題を解決

Interview 霞ヶ関キャピタル ロジスティクス営業本部 リーシング事業部長 小野田 年志

霞ヶ関キャピタル株式会社

新興デベロッパーの霞ヶ関キャピタルが、驚異的なスピードで賃貸型冷凍冷蔵倉庫の開発を進めている。22年9 月の「LOGI FLAG COLD 市川Ⅰ」を皮切りに2 年余りで8 棟を竣工、さらに10棟を開発中だ。先行投資で賃貸倉庫を用意して3 PLに新たな選択肢を提示している。(聞き手・本誌編集部)


LOGI FLAG COLD 大阪茨木Ⅰ(※イメージパース)

「その課題を、価値へ。」

──霞ヶ関キャピタルは、東日本大震災直後の2011年9月に創業し、被災したショッピングセンターの再建から事業を開始しました。それがなぜ冷凍冷蔵倉庫の開発に軸足を置くようになったのでしょうか。

「端的に言えば、それが社会的な課題だからです。当社は『その課題を、価値へ。』という経営理念を掲げています。ご存知の通り、冷凍冷蔵倉庫はスペースがひっ迫しており、既存倉庫の老朽化も課題となっています。さらに2030年までにフロンガス規制に対応する必要がありますが、今ある荷物を移す場所がないため、設備の更新が進められない状況です。今後も冷凍食品の需要が伸びていくことは明らかでありながら、誰もこの問題に対して有効な解決策を打ち出せずにいました」

「もちろんBTS型(受注建築)であれば開発は可能です。しかし、計画から完成までに相当な時間がかかる上、完成後も長期間の賃貸借契約が必要です。ドライ倉庫の一部を改造する方法もありますが、それでは割高な投資になり、冷凍冷蔵倉庫としてのスペックも十分に満たせない可能性があります」

――大手デベロッパーが冷凍冷蔵倉庫に手を出さなかったのは、理由があるはずです。
「ドライ倉庫と比較すると、建設コストが約2倍かかるため、償却の問題が生じます。さらに竣工後にテナントが決まっていない場合でも庫内を冷やし続けなければならず、電気代が発生します。他にも様々な理由がありますが、シンプルに言ってリスクが大きい」

──物流不動産市場には大資本がひしめいています。後発の新興デベロッパーがなぜ短期間に急成長できたのでしょうか。
「一つはサイズです。大手デベロッパーが手を出さない、延べ床面積が3千坪から5千坪の用地を狙いました。もともと賃貸型冷凍冷蔵倉庫のスペース需要はドライ倉庫に比べて小規模です。また、3PLにとっても冷凍冷蔵倉庫は空室時のリスクが大きいので初めから大きなスペースは借りられない」

──テナント探しと並行して用地を取得されましたが、勝算はあったのですか。
「無我夢中で走り始めて、気が付いたら実績が付いてきていた、というのが正直なところです。それでも、前職では大手3PL企業で倉庫契約を担当していたのでニーズがあることは分かっていたし、テナントにとってどのような物件が魅力的なのかという目線もありました。実際、『借りられる冷凍冷蔵倉庫』というコンセプトには当初から多くの賛同をいただきました。『退去時に原状回復で冷却設備を撤去する必要がない』『15年や20 年といった長期間の契約は不要』と説明すると『それはいいね』と喜ばれる。その気持ちはよく理解できます。例えば有望な営業案件があっても、冷凍冷蔵倉庫が必要となるとキャッシュアウトや契約期間が課題となってなかなか会社の稟議が通りません。そのために悔しい思いをしてきた3PLの営業担当はたくさんいます」

──冷凍冷蔵倉庫の開発が難しいのは、案件によって求められる設備のスペックに違いがあることも理由とされてきました。
「その点では現在も、倉庫に最大限の汎用性を持たせるための工夫を重ね続けています。しかし賃貸倉庫である以上、100%の満足を保証することは難しいかもしれません。お客様の中には、自分たちの使ってきた倉庫が最良だと考えている場合があります。既存倉庫に慣れているのは十分理解できますが、それと全く同じ仕様の倉庫を新たに建設することは、昨今の状況を考慮すると多くの企業にとって現実的ではありません。そのため、私たちの提供する最大公約数的な倉庫とテナントのニーズをしっかりと擦り合わせるよう努めています」

大阪茨木にマルチ型冷凍冷蔵倉庫

――千葉県市川市に22年9月に竣工した「LOGI FLAG COLD 市川Ⅰ」が第1号倉庫で、それ以降8棟を竣工し、さらに現在10棟の開発が進んでいます(表)。
「いずれの物件もテナントが決まっていない状態で開発に着手しました。テナント決定までの道のりは困難でしたが、『冷凍冷蔵事業を拡大したい』『新規事業として始めたい』『新規案件獲得に向けてスペースを確保したい』など様々なニーズを頂き、現在竣工済みの物件はほぼテナントが決まっています」

――霞ヶ関キャピタルの急成長は株式市場でも大きな注目を集めています。
「現在では認知度が徐々に高まり、営業において何の会社か説明をする必要が少なくなってきました。『冷凍冷蔵倉庫を借りませんか』という提案も、以前よりも受け入れてもらえるようになっています。同時に、大手デベロッパーも市場に参入してきました。小規模な用地の入札にも大手デベロッパーが顔を出すようになり、競争が激しくなっています」

──どう対抗していきますか。
「一つは開発のスピードです。当社は迅速な判断と柔軟性を強みにした独自のビジネスモデルを構築しています。まず開発用地を自ら取得し、最適なプランニングを行い、付加価値を加えた上で開発ファンド投資家に売却します。次のステップでは開発ファンド投資家からプロジェクトマネジメント業務を受託し、開発を進めます。倉庫が完成した際にはコアファンド投資家に売却し、コアファンド投資家からアセットマネジメント業務を請け負います。このモデルにより、購入した土地が約6カ月でオフバランス化されるため高回転での開発が可能です」

「開発エリアも着実に拡大しています。首都圏以外では、これまでに『京都』『福岡古賀』『仙台泉』の各倉庫が竣工しましたが、来年2月には大阪の『茨木』で延べ床面積約2万9357㎡のマルチテナント型の冷凍冷蔵倉庫を竣工する予定です。名神高速『茨木IC』から約4キロメートルの好立地で、当社の冷凍冷蔵倉庫としては最大級です。現時点では、ご要望に合わせて最大3分割して賃貸する計画です。また、われわれの標準仕様であるノンフロン(自然冷媒)を採用し、温度変更が可能な区画も一部に設けています」

「開発実績の積み上げとエリア拡大により、新たな展開も可能になってきました。今年11月には、全く新しいタイプの冷凍保管サービス『COLD X NETWORK(コールド・クロス・ネットワーク)』を子会社であるX NETWORK(クロス・ネットワーク)よりリリースします。冷凍食品の一時保管や在庫分散のニーズに応えるもので、オンラインでの簡単な手続きで、預けたい期間、必要な分だけ、自動倉庫システムを備えた倉庫で荷物をお預かりします。詳しくはWEBサイトをご覧ください」

お問い合わせ先


霞ヶ関キャピタル株式会社 リーシング事業部 
https://kasumigaseki.co.jp/

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3丁目2番1号
霞が関コモンゲート 西館22 階
TEL:03-5510-7654 
MAIL:leasing@kasumigaseki.co.jp

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