多様な情報可視化し運営効率化図る、27年までに全13拠点で本稼働目指す
GROUNDは5月20日、物流施設統合管理・最適化システム「GWES(ジーダブリューイーエス)」を、日本生活協同組合連合会(コープ)の物流子会社として全国の生協物流を担っているシーエックスカーゴ(CXカーゴ、埼玉県桶川市)が採用したと発表した。
2024年8月に埼玉県の桶川第2流通センターで稼働を開始。27年までに全13拠点で本稼働させる予定。CXカーゴとGROUNDはGWESを活用し、物流センターのさまざまな情報を数値によって可視化、効率的な運営につなげていくことを目指す。
シーエックスカーゴのGWES(進捗分析PA: Progress Analyzer)稼働状況
CXカーゴは倉庫管理システム(WMS)や倉庫制御システム(WCS)を使い、物流センター内の事務オペレーションや庫内作業のデジタル化・標準化を進めてきたが、マネジメント業務を標準化する上で課題を抱えていた。
そのため、可視化した数値情報に基づいてマネジメントを行い、人員・倉庫スペースなどの限られたリソースをより効果的に活用し、関係者全員が共通の情報を基に改善へ議論を進め、実行することを目的としてGWESの導入を決めた。
桶川第2流通センターはGWESの機能のうち、進捗分析(PA)、作業量分析(WA)、在庫分析(IA)のモジュールが稼働している。
GWESでリアルタイムに作業の進捗状況や作業量の確認が可能になったことで、人時調整の必要性や当日の業務終了時間の把握が容易になったほか、個人別の作業量や生産性および目標値も明らかにし、数値を基にした改善効果の共有や振り返りプロセスの定着を促進している。
さらに、物流センター内のレイアウトをデジタルマップ化し、各棚に格納している商品の出荷頻度を示すヒートマップなどを活用して、在庫の動きを可視化。今後は在庫配置最適化(SO)、動線最適化(RO)モジュールの稼働を予定しており、保管および作業効率を考慮した最適な在庫配置と効率的なピッキング作業の実現を目指す。
GWES(作業量分析WA: Workload Analyzer、在庫分析IA: Inventory Analyzer)稼働状況
GWES導入モジュール(導入中モジュールを赤枠で表示)
(藤原秀行)※いずれもGROUND提供