遠隔監視で安全確保
パーソルクロステクノロジーは4月28日、滋賀県甲賀市で今年1月、自動配送ロボットの活用による実証実験を行ったと発表した。
技術面の可能性に加え、地域の暮らしの中でどのように受け入れられ、どのような価値を生み出せるのかを多角的に検証した。

パーソルクロステクノロジーは甲賀市、JAこうか、手原産業倉庫(滋賀県野洲市)の3者と「新たな社会インフラとしての自動配送ロボットを活用したラストマイル配送サービス」の社会実装を目指し、業務提携契約を締結済み。
その一環として、1月13~30日の間、JAこうか子会社の初穂が製造した弁当を、自動配送ロボットで定期的に届ける実証実験に踏み切った。地域の社会的受容性や運用課題を確認し、利用者からのフィードバックを収集、既存の配送手段と同等のサービスを提供できるかチェックした。

上記実証期間中、JAこうかを配送拠点とした約2.5kmのルートで弁当の定期配送を継続。大雪の影響で1日のみ走行不可だったものの、その日以外は全ての日程で予定通り午前中の配送を完了したという。
配送箇所は7カ所で、配送数は450個だった。実際にロボット配送により弁当を受け取った利用者からは、「先進的な取り組みであり、人材不足対策にもつながると感じた」、「配達時間が安定しており、安心して利用できた」など、一定の評価を得られたという。
また、将来への期待として「医薬品など緊急性の高いものや、灯油など重量物の配送にも対応してほしい」といった生活必需品のニーズや、「本人確認が必要な物品の配送を、非対面でロボットが担えるようになると利便性が高い」などといった、ロボット配送に対する具体的かつ実用的な期待も聞かれたという。
同社は官民連携による地域課題の解決およびロボット配送の社会実装に向けて、「ロボットだからこそ提供できる新たな価値」を備えたサービスの開発について、甲賀市、JAこうか、手原産業倉庫と引き続き検討する予定。
実証では遠隔管制室を甲賀市に構築し、ロボットの走行監視や運用管理を行った。同社などはこの技術を応用させ、地方での新たな雇用創出のほか、居住地域や身体的・生活的条件に左右されない多様な人材が参画できる環境整備につなげていくことを念頭に置いている。

遠隔管制室から自動配送ロボットの走行を常時監視。自動回避が困難な場合は、オペレーターが遠隔操作に切り替えて対応する。今後は想定外の事案発生時の対応などについて検討する
(藤原秀行)※いずれもパーソルクロステクノロジー提供











