アジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ、21年暦年は初の2000万TEU突破で過去最高

アジア10カ国・地域発米国向け海上コンテナ、21年暦年は初の2000万TEU突破で過去最高

デカルト・データマイン調査でコロナ禍から回復持続裏付け、伸び率鈍化も

米調査機関デカルト・データマインが1月11日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、2021年12月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比0.9%増の169万9819TEU(20フィートコンテナ換算)だった。前年実績を上回ったのは18カ月連続。

21年暦年(1~12月)の累計は前年比19.5%増の2051万2331TEUに達した。同社が04年に統計の分析を開始して以降、初めて暦年ベースで2000万の大台を超え、過去最多を記録した。新型コロナウイルスの感染拡大による貿易不振から脱却、復調の傾向が持続していることを裏付けた。

ただ、12月の伸び率は11月の4.8%から鈍化しているほか、トップの中国も増加の幅が縮小した。前年同期に大きく伸びた反動が出ている可能性がある。世界的にコロナの「オミクロン型」感染拡大が広がる中、影響が出てくるかどうかが懸念される。

12月の実績を上位10カ国・地域別に見ると、トップの中国は1.9%増の105万1226TEUで、19カ月連続のプラスを記録。堅調を維持しているが、伸び幅は11月の8.0%から縮小した。

2位の韓国は14.4%減の15万9045TEU、3位のベトナムは6.3%減の11万4574TEUだった。プラスとなったのは6カ国で、日本は37.0%減の2万4206TEUと最も少なかった。

21年暦年ベースでは中国が21.6%増の1244万933TEU、韓国が7.1%増の195万6014TEU、ベトナムが21.8%増の156万7813TEUと、日本以外の9カ国・地域がプラスを記録した。

12月主要品目別実績は、トップの家具類が1.3%増、2位の機械類が18.0%増、3位の電子電機が5.6%増、4位のプラスチックが34.5%増など、上位は総じて堅調だった。

一方、米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の21年11月分は20.2%減の43万2329TEUで、6カ月連続のマイナスを記録。中国向けは17.5%減の13万3971TEU、日本向けは15.4%減の5万932TEUで、10カ国・地域の全てが前年同月から減少した。

(藤原秀行)

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