物産から全議決権取得、事業基盤強化図る
JA三井リースは1月26日、三井物産との合弁企業で、北米で鉄道貨車のリースを手掛けているMitsui Rail Capital(MRC)を連結子会社化すると発表した。
JA三井リース傘下のJAML MRC Holdingを通じ、三井物産が保有するMRCの議決権を全て取得する。取得額や取得のスケジュールなど詳細は開示していない。
北米の貨物鉄道輸送は、北米経済を支える中長距離・大量輸送の基幹インフラとしての役割を果たしており、中短距離・小口を強みとするトラック輸送と補完・共存し合う形で、輸送量が継続的に拡大している。さらに、近年では輸送効率や環境保護の観点でトラックなど他の輸送手段に比べ優位にあることが注目され、存在感が一層高まっている。
JA三井リースは2015年の資本参画以来、三井物産と共同でMRCの運営に携わり、北米の産業動向に合わせた貨車タイプの拡充と資産入れ替えによってエネルギー、食糧、製造、建設など幅広い産業分野に分散の効いたポートフォリオを構築。また、1996年の設立以来、定評のあるきめ細やかな顧客サービスをブラッシュアップし、事業基盤を強化してきた。
鉄道貨車リースも引き続き伸びが見込めると判断。JA三井リースは自社が持つオペレーティングリースを含む多様な金融サービスの知見・ノウハウを生かしてさらに事業に発展させるため、MRCの経営権をJA三井リースに集約することで三井物産と合意した。
Mitsui Rail Capitalの概要
社名 |
Mitsui Rail Capital, LLC (米国デラウェア州LLC) |
事業所所在地 |
米国イリノイ州シカゴ市 |
設立 |
1996年 |
代表者 |
Kevin Cook |
事業内容 |
北米における鉄道貨車オペレーティングリース事業 |
保有貨車数 |
約9,000両 |
URL |
(藤原秀行)