携帯電話基地局の設備輸送費など水増し請求、25億円詐取か
携帯電話基地局の設備輸送費などを発注側に水増し請求し、不当に利益を得ていたとして、警視庁捜査2課は3月3日、楽天モバイルの元物流管理部長、業務を受託していた日本ロジステックの元役員と同社の下請けだったTRAIL(トレイル)の社長の計3人を詐欺容疑で逮捕した。
警視庁は携帯電話事業に新規参入した楽天モバイルが積極的に基地局を整備し事業拡大に注力していることを利用、3人で共謀して水増し請求などを重ねたとみて、全容の解明を急ぐ。3人の容疑の認否については現時点で不明。
楽天モバイルなどによると、元部長らは2019年7月ごろから2022年7月ごろまでの間、費用の水増しや虚偽の報告などで不正請求を繰り返し、得た利益は3人に還元していた。
関係筋によると、今回の逮捕については、3人が共謀して基地局設備の保管料や輸送費などで9億円余りを不正に請求、2021年ごろに楽天モバイルから水増し請求分も含めてトータルで約25億円を詐取した疑いが持たれているもようだ。
(藤原秀行)