日立製作所は12月7日、工場用間接資材の通信販売最大手MonotaRO(モノタロウ)が兵庫県猪名川町に開設した物流拠点「猪名川ディストリビューションセンター(DC)」の2期工事向けに、日立インダストリアルプロダクツ製の小型無人搬送ロボット「Racrew(ラックル)」約400台を含む搬送設備、自動倉庫および倉庫制御システム(WCS)を受注したと発表した。
日立は2020年にも同センターの1期工事向けに「Racrew」約400台を含む搬送設備、自動倉庫およびWCSを受注(2022年3月納入予定)しており、今回は追加受注。同センターでのRacrew稼働台数は800台超、商品を収める棚数は約1万台となる。
モノタロウの笠間ディストリビューションセンターで稼働中の小型無人搬送ロボット「Racrew」
22年4月に稼働開始予定(1期工事分。2期工事分は23年4月稼働予定)の本センターは、延べ床面積が約13万平方メートルと、モノタロウが運用する物流倉庫の中では最大規模。今回の受注により、1期工事分での取り扱い物量をさらに拡充し、1日当たりの出荷能力は合わせて約18万行となる予定。
同センターでは、商品が保管されている棚ごと指定位置まで自動搬送するRacrewを大部分の商品に使用し、ピッキング作業の生産性向上を目指す。
また、日立はRacrewと専用の垂直搬送機を連携させ、棚が自動で複数のフロア間を移動できる仕組みを開発、構築する予定。複数のフロアにわたってRacrewを活用した効率的な搬送が可能になると見込む。さらに、倉庫内の搬送設備全体と自動倉庫をWCSで制御し、作業効率と生産性の向上を図る。
※以下、プレスリリースより引用(一部、編集部で修正)
発注者 | MonotaRO | ||
納入先 | 猪名川ディストリビューションセンター(兵庫県川辺郡猪名川町) | ||
契約内容 | 「Racrew」約 400 台、搬送コンベヤー、自動倉庫、WCS | ||
契約年月 | 2021 年 9 月 | ||
納入予定年月 | 2023 年 3 月(予定) |
小型無人搬送ロボット「Racrew」について
工場の製造ラインや倉庫業・通信販売業の配送センター向けに、部品や商品の保管量、工場内レイアウトの変更に柔軟に対応し、指定した位置まで棚やパレットを自動搬送できる小型無人搬送ロボット。収集したデータを基にデータアナリティクスのノウハウを活用して分析・シミュレーションすることで、利用頻度の高い部品や商品を積んだ棚を短い搬送時間で済む配置にしたり、渋滞の少ない搬送ルートを選択したりと搬送効率を改善させる機能を有している。
外形寸法 | 幅 916mm×長さ 953mm×高さ 380mm | ||
積載重量 | 最大 500kg | ||
走行速度 | 最大速度 60m/分 | ||
電源 | リチウムイオン電池(自動充電機能付) |
(画像は日立製作所提供)
(ロジビズ・オンライン編集部)