三重で楽天がスーパーからドローン配送実験、5日間で138商品取り扱い

三重で楽天がスーパーからドローン配送実験、5日間で138商品取り扱い

総菜や青果が人気、注文は「紙」が使用最多

東京大と三重県は3月17日、政府が開催した「空の移動革命に向けた官民協議会」で、楽天と連携して今年1月15~19日に同県内で実施したドローン(無人飛行機)による配送実験の結果を報告した。

実験は志摩市で鵜方浜公園から沖合の間崎島にある開発総合センターまでの約5・5キロメートルを飛行。島の住民からの注文を受け、近隣の「マックスバリュ鵜方店」の商品を梱包、届けた。注文は電話や申し込み用紙、タブレット端末やスマートフォンと複数の手段を準備、ドローン配送では国内初めての試みとなった。

ドローンは自動制御で、操縦者らの目が届かない遠距離を飛ぶ「目視外飛行」を実施した。5日間で計138の商品を配送、無事故で実験を完了した。最も多かったのは総菜、続いて青果となった。注文手段は注文用紙が一番頻繁に使われたという。

東京大と三重県は「デジタル機器の所有率や機器習熟度に応じた対応が課題」と指摘。商品の注文などの点で高齢者への配慮が強く求められることがあらためて示された。県は今後もドローンや垂直方向に離発着可能な「空飛ぶクルマ」の事業化をしやすい環境を整備、地域振興につなげたい考えだ。


楽天のドローン(同社提供)※写真はイメージ

(藤原秀行)

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